共栄セキュリティーサービス(7058)25年3月期会社計画は前期の大幅減益からの利益回復を目指す
施設警備を主力とする人的警備に特化した警備会社
25年3月期会社計画は前期の大幅減益からの利益回復を目指す
業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・共栄セキュリティーサービス(以下、同社)は、施設警備や雑踏・交通誘導警備等の警備員を必要とする人的警備に特化した警備会社である。
◆ 24年3月期決算
・24/3期決算は、売上高9,354百万円(前期比16.7%増)、営業利益309百万円(同36.8%減)となった。連結子会社の増加もあって売上高こそ期初計画を上回ったが、人員不足に伴う割増賃金の発生や賃上げによる売上総利益率の低下や、採用費や買収関連費用の増加により、増益としていた期初計画に反して大幅減益となった。
◆ 25年3月期業績予想
・25/3期業績について、同社は、売上高10,000百万円(前期比6.9%増)、営業利益500百万円(同61.7%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、25/3期業績について、売上高10,056百万円(前期比7.5%増)、営業利益515百万円(同66.6%増)と会社計画を若干上回る水準を予想した。前期に買収した連結子会社の通年寄与と常駐契約の積み上げから、増収を見込んだ。利益面では、売上総利益率は横ばいとしたが、新規のM&Aの実施がないという前提で関連費用の発生を見込まずに販管費を微減と予想したため、大幅増益を想定した。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、26/3期は前期比12.9%増収、27/3期は同4.0%増収とし、売上高営業利益率は26/3期6.5%、27/3期6.2%と予想した。26/3期の増収率を高く予想したのは、大阪万博案件を考慮したためである。
・同社は自律的成長に加え、M&Aを積極的に活用する方針を明確にしている。自律的成長の進捗については、警備品質維持と規模拡大の両立の観点で、警備員数と常駐契約金額の拡大ペースを見ていく必要がある。今後のM&Aについては、案件ごとに内容と進捗に注目したい。