ビーイングホールディングス<9145>卸・小売業者の物流合理化を推進する3PL事業者

2020/12/29

ドラッグストアやコンビニエンスストア等向けの生活物資物流に特化し、卸・小売業
者の物流合理化を推進する3PL事業者

業種: 陸運業
アナリスト: 鎌田 良彦

◆ 顧客のロジスティクス戦略を最適化する物流事業を展開
ビーイングホールディングス(以下、同社)グループは、当社及び連結子会社11社で構成されている。顧客のロジスティクス注1を企画・提案し、自社及び顧客の物流センターの輸送・保管・包装・荷役・流通加工・情報システムの構築を一貫して行う3PL注2業務を中心に、他の3PL事業者を活用しサプライチェーン全体を管理する4PL注3業務等を行う物流事業を主要事業としている。

同社グループのセグメント区分は、物流センターの運営(構内業務・搬送業務)及びコンサルティング業務等を行う物流事業と旅客事業(バス、タクシー)、不動産業、システム開発、保険代理業、自動車整備業、燃料販売業等を行うその他となっている(図表1)。

◆ 物流事業
同社グループでは取扱商品を食品、医薬品、化粧品、日用品等の生活物資に特化しており、卸売企業、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストアの物流センター運営を受託している。最終的な商品の配送先は、ドラッグストアやコンビニエンスストア等の小売店舗になる。

大口取引先としては、クスリのアオキホールディングス(3549東証一部)の子会社であるクスリのアオキ、三菱食品(7451東証一部)、PALTAC(8283東証一部)が挙げられる。19/12期ではこれら3社からの営業収益が全体の55.4%を占めた(図表2)。三菱食品向け売上は、ローソン店舗への商品配送によるものである。

流拠点の展開地域としては、1986年の設立以降、北陸地方を中心に展開していたが、その後、東海・近畿地方、13年には関東・東北地方に進出した。20年11月現在、北陸4県(石川県、福井県、富山県、新潟県)に17拠点、関東地方1都4県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県)に15拠点、その他2府5県(大阪府、京都府、愛知県、滋賀県、長野県、岩手県、宮城県)に12拠点の計44拠点を運営している(図表3)。

物流拠点の構内業務・配送業務は子会社が担当しており、地域別子会社のアクティー、福井アクティー、東京アクティー、特定顧客の業務を担当するコラビス、A2ロジ、買収により子会社化した横浜LSP(旧石井運輸、20年10月に社名変更)がある。

◆ その他
子会社のオリエンタルは、旅客事業として、タクシーの運行、貸切バス・観光タクシーのサービス及び、旅行プランの作成等を行っている。子会社Gappaは、同社グループの情報システムの保守、メンテナンス、カスタマイズ及び事業所のサポートを行っている。子会社のベプロは、一般、法人向けの保険代理店業務及び、同社グループの管財物件や車両の各種保険を扱っている。子会社の田川自動車は、貨物用大型自動車から軽自動車まで車検や一般整備等を行っている。北陸物流効率化事業協同組合は、ガソリンスタンドを運営している。その他、同社は不動産事業として、同社所有の物流センター等の一部を顧客に賃貸している。

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