オプテックスグループ(6914) 3期連続の増収・営業増益を予想 通期予想達成

2023/11/23

 

 

 

 取締役会長 小國 勇

 

 

代表取締役社長 中島 達也

オプテックスグループ株式会社(6914)

 

 

企業情報

市場 東証プライム市場
業種 電気機器(製造業)
取締役会長 小國 勇
代表取締役社長 中島 達也
所在地 滋賀県大津市におの浜4-7-5
決算月 12月
HP https://www.optexgroup.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,707円

37,735,784株

64,414百万円

12.8%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

40.00円

2.3%

140.75円

12.1倍

1,108.52円

1.5倍

*株価は11/8終値。発行済株式数、DPS、EPSは2023年12月期第3四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2019年12月

37,517

2,856

2,876

2,197

60.02

32.50

2020年12月

34,846

2,098

2,176

1,395

38.59

30.00

2021年12月

45,866

4,630

5,130

3,762

104.18

30.00

2022年12月

54,811

6,303

7,042

4,752

133.79

36.00

2023年12月(予)

57,000

6,500

6,900

5,000

140.75

40.00

*当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下、同様。

 

オプテックスグループ株式会社の2023年12月期第3四半期決算概要などをお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2023年12月期第3四半期決算概要
3.2023年12月期業績予想
4.成長戦略の取り組み
5.今後の注目点
<参考1:3ヵ年経営計画>
<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 23年12月期第3四半期の売上高は前年同期比1.4%増の410億円。景気先行きの不透明感から国内外の顧客で投資を控える動きが見られる。SS事業は国内堅調も、海外は大型案件の先送りや在庫調整により低調だった。IA事業は半導体関連の設備投資の抑制、中国経済減速の影響を受けた。為替は17億円のプラス寄与。営業利益は同24.1%減の40億円。部材価格高騰に対応した販売価格の適正化を国内外で推進したが、売上総利益も前年同期並み。3ヵ年(2023-25年)経営計画の達成に向け、積極的な営業活動、販売促進を強化した結果、販管費が同8.4%増加した。為替はネットで7億円のプラス寄与。 
  • 通期業績予想に変更は無い。23年12月期の売上高は前期比4.0%増の570億円、営業利益は同3.1%増の65億円の予想。3期連続の増収・営業増益を予想している。IA事業(FA関連)は設備投資抑制が継続し低調に推移する見通しだが、SS事業およびIA事業(MVL関連)は計画通り進捗すると見ている。配当は前期比4円/株増配の40.00円/株を予定。予想配当性向は28.4%。 
  • 「ベンチャースピリット溢れる企業集団を目指す!」とのグループ企業理念の下、2025年営業利益100億円以上、営業利益率14%を目指す同社は、成長戦略の中核に「ビジネスモデルの変革」を位置付けている。SS事業においては「ダイレクトマーケティング戦略の拡充」、IA事業(FA関連)においては「チャレンジャー戦略の進行」、IA事業(MVL関連)においては「トータルソリューションベンダーへの進化」といったように、各事業において従来の製品単体売りからソリューション販売へのシフトを進めている。 
  • 四半期ベースで22年12月期第4四半期をピークに、2期連続で前四半期比減収であったが、今第3四半期は第2四半期比増収に転じた。SS事業では防犯関連が堅調なことに加え、自動ドア関連が増収に転じた。IA事業ではFA関連、MVL関連の低調が続く一方、規模はまだ小さいながらもIPC関連が回復、MECT関連では計画通り二次電池製造装置の大型案件の納品があった。M&Aの効果が顕在化し始めたようだ。 
  • 通期予想について会社側は、IA事業(FA関連)は設備投資抑制が継続し低調に推移する見通しだが、SS事業およびIA事業(MVL関連)は計画通り進捗すると見ている。第3四半期の進捗率をみると、SS事業は概ね例年並みであるのに対し、IA事業(MVL関連)はやや低水準にとどまっている。通期予想達成に向け、SS事業の上積み具合に加え、設備投資需要及びIA事業の回復がどこまで進むかがポイントとなろう。

1.会社概要

世界シェア40%を誇る屋外用防犯センサーや世界シェア30%・国内シェア50%の自動ドアセンサーを中心に、環境関連製品等の製造・販売も手掛けるオプテックス株式会社を中心とした持株会社。産業機器用センサー事業を手掛けるオプテックス・エフエー(株)、画像処理用LED照明事業で世界シェアトップのシーシーエス(株)、産業用コンピュータの開発・製造・販売で豊富な実績を有するサンリツオートメイション(株)、画像処理検査/計測装置・自動化機械装置の企画開発、製造販売を行い、ものづくり現場の品質向上に高い技術で貢献するミツテック(株)(2022年12月期より連結対象)、各種システム及びアプリケーション・デジタルコンテンツ開発等を得意とする(株)スリーエース、グループ製品の製造を担うオプテックス・エムエフジー(株)、光ファイバー侵入検知システムを手掛けるファイバーセンシス社(米国)、カメラ補助照明で50%の世界トップシェアを有するレイテック社(英国)等の有力子会社を有する。2022年12月末現在、海外29社を含む世界90拠点で事業を展開している。

 

オプテックス(株) 防犯・自動ドア等、各種センサーの開発・販売
オプテックス・エフエー(株) 光電センサー、変位センサー、産業用画像検査・計測装置の開発、販売
シーシーエス(株)  画像処理用LED照明装置やシステムの開発、製造、販売
サンリツオートメイション(株) 産業用コンピュータの開発・製造・販売
ミツテック(株)

(2022年12月期より連結対象)

画像処理検査/計測装置・自動化機械装置の企画開発及び製造販売並びに保守サービス
(株)スリーエース 各種システム及びアプリケーション・デジタルコンテンツの開発
オプテックス・エムエフジー(株) グループ製品の製造・電子機器受託生産サービス
ジックオプテックス(株) 汎用型光電センサーの開発、独SICK AG社とオプテックス・エフエー(株)の合弁会社
技研トラステム(株) 客数情報システム、来場者計数装置等の開発、製造、販売
(株)ジーニック 画像処理関連のIC、LSIの受託開発ならびにFAシステムの設計、販売
オーパルオプテックス(株) アウトドアアクティビティおよび環境体験学習プログラムの運営
FIBER SENSYS INC.(米国) 光ファイバー侵入検知システム等の開発、製造、販売
FARSIGHT SECURITY SERVICES LTD.(英国) 遠隔画像監視による警備会社
RAYTEC LIMITED(英国) 監視カメラ用補助照明の開発、製造、販売
GARDASOFT VISION LIMITED(英国) マシンビジョン用LED照明コントローラの開発、製造、販売

 

【1-1 沿革】

1979年5月、京都の防犯機器メーカーでセキュリティ用センサー開発に取り組んでいた小林徹氏(現取締役相談役)が「自分たちの作るものが世間でどこまで認められるか試してみたい」というチャレンジ精神からオプテックス株式会社を設立。
同年11月には、「世界初の遠赤外線自動ドアセンサー」を開発した。当時の自動ドアはゴムマットの足踏み式が主流であり、遠赤外線利用の自動ドア用センサーは極めて画期的な製品。メンテナンスや施工対応力でも他社の追従を許さず、創業3年目には自動ドアセンサーでトップシェアを有するに至った(現在、国内シェア約50%)。
その後も独自のアイデアとそれを実現する技術力で、セキュリティ、自動ドア、産業機器向けに様々な製品を開発する。

 

1980年代には、海外にも進出。光などの外乱要因によって誤報しやすいため屋外には設置不可能と考えられていた遠赤外線センサーを独自技術によって利用可能とした屋外用赤外線センサー「VX-40」が欧州市場中心に高く評価され、屋外用侵入検知センサー世界シェアNo.1へと成長する。
業容の拡大を背景に1991年に店頭登録(JASDAQ上場に相当)。2001年の東証2部上場を経て、2003年には東証1部に指定替えとなった。2022年4月、東京証券取引所の市場再編に伴い、プライム市場に移行した。

 

近年では、画像処理技術をコアとしたソリューションやハイエンド防犯システムの強化に取り組んでおり、2008年に画像処理関連のIC・LSIの受託開発等を手掛ける(株)ジーニックを子会社化。2010年には欧米各国の重要施設向けハイエンド防犯システム(光ファイバー侵入検知システム)で豊富な実績を持つファイバーセンシス社(米国)を、2012年には大型重要施設に設置されるハイエンド防犯システム向けのカメラ補助照明を手がけるレイテック社(英国)を、それぞれ子会社化した。
また2016年5月には画像処理用LED照明で世界シェアNo.1のシーシーエス株式会社を子会社化(18年7月に完全子会社化)した。
次世代経営への移管やグループシナジーの追求を目指し、2017年1月1日付で持株会社体制へ移行。

 

2020年12月には産業用コンピュータシステムの開発・製造・販売で豊富な実績を有するサンリツオートメイション株式会社を子会社化。更に2021年11月に画像処理検査/計測装置・自動化機械装置の企画開発、製造販売を行うミツテック株式会社を子会社化。3か年(2023-25年)の経営計画を推進中で、計画達成への施策としてビジネスモデルの変革やソリューション提案力強化を推進しており、グローバルニッチNo.1企業として更なる成長を目指している。

 

【1-2 事業内容】

事業は、主力の防犯関連および自動ドア関連などからなる「SS(センシングソリューション)事業」、産業機器用センサー、画像処理用LED照明装置、産業用コンピュータにより製造ラインの自動化・省人化・効率化を図る「IA(インダストリアルオートメーション)事業」、中国で電子機器受託生産サービスを提供する「EMS(エレクトロニクス・マニュファクチュアリング・サービス)事業」、アウトドアアクティビティ及び環境体験学習プログラムの運営及びアプリケーション・デジタルコンテンツの開発を手掛ける「その他事業」に分かれる。

 

事業セグメント

事業内容

SS*事業 防犯関連 主な製品は、屋内外で使われる各種センサー、ワイヤレスセキュリティシステム、LED照明制御システム等。屋外用センサーでは、世界でもトップクラスのシェアを有している。近年では、マイクロウエーブ技術を活用した車両検知センサーの開発にも取り組んでいる。
自動ドア関連 世界で初めて遠赤外線式自動ドア用センサーを開発した。

主な製品は、自動ドア開閉用センサー、工場向けシャッター用センサー、ワイヤレスタッチスイッチ等。

その他 水質計測機器、客数情報システム、画像処理関連等の開発・販売
IA*事業 FA*関連 主な製品は、工場での生産ラインに使用される品質管理及び自動化のための光電センサー、変位センサー、画像センサー、LED照明等。国内では食品・医薬品業界を中心とした幅広い業界における生産ラインの品質管理に、海外では産業用センサーのトップシェアを誇るSICK AG社(独)との技術提携により、ヨーロッパ全域でOEM販売、自社ブランドでは国内・アジア・北米と幅広い地域で販売されている。
MVL*関連 画像処理用LED照明事業で世界でもトップクラスのシェアを有している。周辺機器、ソフトウェア関連企業などと連携し、「ベストソリューション」を提供。
IPC*関連 産業用コンピュータの開発・製造・販売で豊富な実績を有する。産業用組み込みコンピュータの「ハードウェア」と「ソフトウェア」、その両方が必要となる装置・システムの開発を得意とする。
MECT*関連 高速・高精度充填技術や高速搬送技術など高度なメカトロ技術を有し、厳しい要求水準に対応した高品質な自動化装置を提供している。画像処理検査・計測装置では、顧客の課題に対応した画像処理検査システムを構築している。
EMS*事業 中国工場で展開する電子機器受託生産サービス
その他事業 アウトドアアクティビティ及び環境体験学習プログラムの運営、アプリケーション・デジタルコンテンツの開発

*SS:Sensing Solution、IA:Industrial Automation、FA:Factory Automation、MVL:Machine Vision Lighting、IPC:Industrial PC 、MECT:Mechatronics、EMS:Electronics Manufacturing Service。

 

【1-3】

強みと特長

センシングに関する多様な技術

ノウハウと

独自のセンシングアルゴリズム

確実で安定したセンシングの実現には、複数の要素技術とノウハウ、そして物理的変化を制御する「アルゴリズム」が不可欠。同社は用途に適した技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズムを強みに世界トップクラスのシェアを有している。

 

ノイズ対策技術 ・数々のノイズを極小化するハードウェア設計

・独自に定めた幾多の環境評価を行ない、クリアしたもののみ製品化

緻密な光学設計 ・光学シミュレーションを駆使し、抜けの無い高密度エリアを実現

・小型化を追求するためのパッケージング化技術

信頼性公的規格遵守 ・あらゆるグローバルスタンダードに適合、及び準拠

・各業界で定めた規格、ガイドラインへの適合、及び準拠

(CEマーキング、EN規格[TUV認定]、ANSI規格、JIS規格等)

環境配慮設計 ・使用制限物質15種、自主管理物質10種を定め、全構成部品の無害化を実現

・RoHS指令適合、無鉛はんだ化

・使用時のCO2の影響を最小化する設計

安心、安全制御 ・システムの機能をダウンさせない為のセンサーの異常時や故障時の自己診断、及びフェールセーフ機能の採用

・機能を維持する為の、予防保全策の提案

独自のセンシングアルゴリズム ・ハードウェアで抑えきれないノイズの影響をカット、意図した事象のみの検出、精査、解析を図る為の独自のアルゴリズム

・フィールドでの性能を維持する為の各種自動補正機能

高いマーケットシェア 「グローバルニッチNo.1」を掲げ、独自性のある製品で高いシェアを有している。

屋外用侵入検知センサー 40%

自動ドア用センサー 30%

画像検査用LED照明 30%

 

【1-4 ROE分析】

 

13/12期

14/12期

15/12期

16/12期

17/12期

18/12期

19/12期

20/12期

21/12期

22/12期

ROE (%)

8.2

8.6

8.7

7.4

12.6

12.3

6.8

4.3

11.2

12.8

 売上高当期純利益率(%)

6.87

7.39

7.38

5.83

9.03

9.41

5.86

4.00

8.20

8.67

 総資産回転率(回)

0.92

0.89

0.91

0.91

0.95

0.95

0.86

0.76

0.87

0.91

 レバレッジ(倍)

1.30

1.31

1.30

1.41

1.48

1.38

1.35

1.41

1.56

1.63

 

22/12期も前期に続き2桁のROEとなった。中長期の経営指標として営業利益率15%以上を目指しており、コスト効率化及び「モノ売りからコト売りへの変革」を推進し、ROEも着実な向上・10%以上の維持を目指す。

 

【1-5 ESGの取り組み】

多様なステークホルダーとの信頼関係構築が企業価値向上のために不可欠と考える同社は、ESG情報開示を更に充実させる必要があると考えウェブサイトに「ESG情報」
https://www.optexgroup.co.jp/esg/stakeholder.html
を掲載しているほか、(株)インベストメントブリッジを通じ「ESG Bridge Report」を発行している。
持続的な成長のためのマテリアリティを特定し、今後の課題と取り組みにも言及している。
2023年6月6日掲載
https://www.bridge-salon.jp/report_bridge/archives/2023/06/230606_6914.html

 

2.2023年12月期第3四半期決算概要

(1)業績概要

 

22/12期3Q

(累計)

構成比

23/12期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

売上高

40,468

100.0%

41,036

100.0%

+1.4%

売上総利益

20,892

51.6%

20,920

51.0%

+0.1%

販管費

15,596

38.5%

16,900

41.2%

+8.4%

営業利益

5,295

13.1%

4,019

9.8%

-24.1%

経常利益

6,239

15.4%

4,453

10.9%

-28.6%

四半期純利益

4,520

11.2%

3,400

8.3%

-24.8%

 *単位:百万円。四半期純利益は親会社株主に帰属する四半期純利益。以下、同様。

 

増収減益
売上高は前年同期比1.4%増の410億円。景気先行きの不透明感から国内外の顧客で投資を控える動きが見られる。SS事業は国内堅調も、海外は大型案件の先送りや在庫調整により低調だった。IA事業は半導体関連の設備投資の抑制、中国経済減速の影響を受けた。為替は17億円のプラス寄与。
営業利益は同24.1%減の40億円。部材価格高騰に対応した販売価格の適正化を国内外で推進したが、売上総利益も前年同期並み。3ヵ年(2023-25年)経営計画の達成に向け、積極的な営業活動、販売促進を強化した結果、販管費が同8.4%増加した。為替はネットで7億円のプラス寄与。

 

◎四半期動向

四半期ベースでは、第3四半期(7-9月)は前年同期比増収減益も、前期比では増収増益となった。

 

◎地域別動向

22/12期3Q

(累計)

構成比

23/12期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

連結売上高

40,468

100.0%

41,036

100.0%

+1.4%

国内

17,692

43.7%

18,124

44.2%

+2.4%

海外

22,776

56.3%

22,912

55.8%

+0.6%

 米州

5,340

13.2%

5,633

13.7%

+5.5%

 欧州

11,762

29.1%

12,312

30.0%

+4.7%

 アジア

5,674

14.0%

4,967

12.1%

-12.5%

*単位:百万円。

 

上期減収だった国内が増収に転じた。海外は中国経済減速でアジアが減収、円安寄与もあり米州、欧州は増収。

 

◎平均為替レート

 

22/12期3Q

23/12期3Q

米ドル

128.05円

138.11円

ユーロ

135.95円

149.62円

 

(2)セグメント別動向

①セグメント別売上高・利益動向

 

22/12期3Q

(累計)

構成比

23/12期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

SS事業

17,339

42.8%

18,405

44.9%

+6.1%

IA事業

22,034

54.4%

21,642

52.7%

-1.8%

EMS事業

656

1.6%

558

1.4%

-14.9%

その他

437

1.1%

429

1.0%

-1.8%

連結売上高

40,468

100.0%

41,036

100.0%

+1.4%

SS事業

2,293

13.2%

2,182

11.9%

-4.8%

IA事業

3,062

13.9%

1,987

9.2%

-35.1%

EMS事業

318

48.5%

272

48.7%

-14.4%

その他

25

5.7%

11

2.6%

-56.0%

調整額

-404

-434

連結営業利益

5,295

13.1%

4,019

9.8%

-24.1%

*単位:百万円。営業利益の構成比は売上高利益率。

 

SS事業は増収減益。IA事業は減収減益。

 

②セグメント・地域別動向

 

22/12期3Q

(累計)

構成比

23/12期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

SS:防犯

11,957

100.0%

12,879

100.0%

+7.7%

日本

1,676

14.0%

2,041

15.8%

+21.8%

AMERICAs

2,789

23.3%

2,789

21.7%

+0.0%

EMEA

6,567

54.9%

7,053

54.8%

+7.4%

アジア・オセアニア

925

7.7%

996

7.7%

+7.7%

SS:自動ドア

3,891

100.0%

4,101

100.0%

+5.4%

日本

1,739

44.7%

1,828

44.6%

+5.1%

AMERICAs

1,191

30.6%

1,326

32.3%

+11.3%

EMEA

842

21.6%

847

20.7%

+0.6%

アジア・オセアニア

119

3.1%

100

2.4%

-16.0%

           

IA:FA

8,364

100.0%

7,448

100.0%

-11.0%

日本

3,370

49.2%

2,983

49.7%

-11.5%

AMERICAs

151

25.9%

156

25.2%

+3.3%

EMEA

2,294

21.9%

2,344

21.8%

+2.2%

アジア・オセアニア

2,549

2.9%

1,965

3.2%

-22.9%

IA:MVL

9,886

100.0%

9,764

100.0%

-1.2%

日本

5,012

50.7%

4,937

50.6%

-1.5%

AMERICAs

1,197

12.1%

1,349

13.8%

+12.7%

EMEA

2,058

20.8%

2,067

21.2%

+0.4%

アジア・オセアニア

1,619

16.4%

1,411

14.5%

-12.8%

IA:IPC

2,972

100.0%

3,133

100.0%

+5.4%

日本

2,961

99.6%

3,124

99.7%

+5.5%

AMERICAs

11

0.4%

9

0.3%

-18.2%

IA:MECT

812

100.0%

1,298

100.0%

+59.9%

日本

784

96.6%

1,292

99.5%

+64.8%

アジア・オセアニア

28

3.4%

6

0.5%

-78.6%

           

EMS

656

100.0%

558

100.0%

-14.9%

日本

375

57.2%

237

42.5%

-36.8%

AMERICAs

1

0.2%

1

0.2%

+0.0%

アジア・オセアニア

280

42.7%

320

57.3%

+14.3%

*単位:百万円。

 

◎SS事業
(防犯関連)
<第3四半期(累計)の業績のポイント>

*日本 前年同期比増収。警備会社および大型重要施設向けで屋外警戒用センサーの販売が増加した。
*AMERICAs 前年同期比横ばい。ダイレクトマーケティング戦略により、引き合い・受注が堅調も、インフレおよび金利高による投資抑制の影響で北米の販売が伸び悩んだ。
*EMEA 前年同期比増収。インフラ施設向けでレーザースキャンセンサーの販売が堅調だった。

住宅および事業所向けは在庫調整の影響で販売が伸び悩んだ。

*アジア・オセアニア 前年同期比増収。タイで屋外警戒用センサーの販売が堅調だった。

(同社資料より)

 

(自動ドア関連)
<第3四半期(累計)の業績のポイント>

*日本 前年同期比増収。自動ドア用センサーおよびシャッター用センサーともに販売が堅調。
*AMERICAs 前年同期比増収。自動ドア用センサー、シャッター用センサーともに販売が堅調だった。大手自動ドアメーカー向け新製品が貢献した。
*EMEA 前年同期比微増収。景況感の悪化による顧客の在庫調整の影響で需要が減少している。

 

 

(同社資料より)

 

◎IA事業
(FA関連)
<第3四半期(累計)の業績のポイント>

*日本 前年同期比減収。顧客の設備投資延期および在庫調整の影響により、半導体関連向けの販売が伸び悩んだ。
*EMEA 前年同期比増収。電子部品向けの変位センサーの販売が堅調だった。
*アジア・オセアニア 前年同期比減収。中国で二次電池向けの設備投資抑制が継続し変位センサーの販売が伸び悩んだ。

 

(同社資料より)

 

(MVL関連)
<第3四半期(累計)の業績のポイント>

*日本 前年同期比減収。顧客の設備投資延期の影響により半導体、電気・電子部品向けの販売が伸び悩んだ。

プライベート展示会を積極的に開催し新規案件の引き合いが増加している。

*AMERICAs 前年同期比増収。フランス子会社製品により物流業界向け販売が堅調に推移した。
*EMEA 前年同期比横ばい。フランス子会社製品により物流業界向け販売が堅調に推移した。
*アジア・オセアニア 前年同期減収。中国で半導体関連向けの販売が伸び悩んだ。

 

(同社資料より)

 

(IPC関連)
<第3四半期(累計)の業績のポイント>

*日本 前年同期比増収。部品不足による製品供給の遅れもなくなり、半導体製造装置向けの販売が堅調だった。

(同社資料より)

 

(MECT関連)
<第3四半期(累計)の業績のポイント>

*日本 前年同期比大幅な増収。計画通り、二次電池製造装置の大型案件納品に向けて生産体制を整備し、納入が順調に進んだ。

 

(同社資料より)

 

(3)財政状態と

キャッシュ・フロー

◎主要BS

 

22/12末

23/9末

増減

 

22/12末

23/9末

増減

流動資産

47,932

51,071

+3,139

流動負債

18,752

15,369

-3,383

現預金

17,287

15,934

-1,353

仕入債務

3,165

3,126

-39

売上債権

12,221

11,732

-489

短期借入金

9,634

6,733

-2,901

たな卸資産

16,247

20,787

+4,540

固定負債

4,814

7,292

+2,478

固定資産

15,370

14,995

-375

長期借入金

1,247

3,704

+2,457

有形固定資産

7,621

7,867

+246

退職給付に係る負債

1,436

1,485

+49

無形固定資産

2,815

2,571

-244

負債

23,567

22,662

-905

投資その他の資産

4,932

4,556

-376

純資産

39,735

43,404

+3,669

資産合計

63,302

66,066

+2,764

負債・純資産合計

63,302

66,066

+2,764

*単位:百万円。

 

たな卸資産増などで資産合計は前期末比27億円増加の660億円。借入金の減少などで負債合計は同9億円減少の226億円。利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加などで純資産は同36億円増加の434億円。
自己資本比率は前期末比2.9ポイント上昇し65.1%となった。

 

(4)トピックス

①シーシーエスがデータグリッド社と業務提携
23年8月、シーシーエス株式会社が、株式会社データグリッド(京都市)と業務提携契約を締結した。

 

(データグリッド社概要)
2017年7月設立。京都大学発 AI ベンチャーとして生成AI技術をコアにした事業を展開。製造業を中心とする産業分野での生成AIのソフトウェアを提供し、データに関わる課題を解決することで、企業のDXを推進している。

 

(業務提携の背景)
近年、製造業では技能継承を含めた人手不足解消のための自動化や、検査精度の向上を目的として、外観検査等の各検査工程へのAI活用ニーズが高まっている。
シーシーエスは、2018年に東京、2019年に京都でAIラボを開設して以降、複数のAIベンダーとパートナーシップを構築して、顧客に最適なAIソフトウェアの提案や、カメラ・レンズ・照明を最適化してAIが判定しやすい撮像を実用化する等、検査プロセスへのAI導入のサポートに取り組んできた。
2022年には、製造現場へのAI検査導入を容易にする、直感的な操作でAI推論用アプリケーションを構築できる「ソリューション愛(AI)®」(ソリューションアイ)の販売を開始し、検査プロセスへのAI導入を積極的に支援している。

 

検査プロセスにAIを導入するためには、さまざまな検査に対応した画像データを準備し、検証を繰り返してAIモデルの精度を高めていくことが必要だが、従来、AIモデルの精度を高めるためには、大量の良品・不良品画像を学習させる必要があった。
しかし、不良品の発生頻度はそう多くないため、不良品画像の取得に膨大な時間を要する、または不良品画像を十分に用意できないことが原因で PoCが円滑に進まないという課題が多く発生している。
データグリッドの生成AIは、少量の不良品画像をもとにして、高品質で多種多様な不良品画像を大量に生成することができるため、AIモデル構築のプロセスで多発している不良品画像のデータ不足を解決し、AI 検査導入のための工数やコストの低減が可能である。
シーシーエスは、こうしたデータグリッドの技術的な特長を活用し、両社の強みを融合した AI 外観検査ソリューションを提供していく。

 

②オプテックスが防犯用センサー「REDSCAN mini-Pro」を発売
23年9月、オプテックス株式会社が防犯用センサー「REDSCAN mini-Pro」の国内販売を開始した。

 

(防犯用センサー「REDSCAN mini-Pro」概要)
対象物の「大きさ」「センサーからの距離」「速度」を識別できる高機能レーザースキャンセンサー。
通常モード時20m×20mの検知エリアを一台で構成し、屋内外の環境において堅牢な侵入警戒システムを構築する。
新たに夜間映像撮影用の赤外線LED照明照射技術を開発。同技術とフルHDカメラを採用し、オプテックスのレーザースキャンセンサーシリーズの映像確認機能を、より使い易く、より様々な警戒環境において利用できるように改良した。

 

データセンター、エネルギー関連施設、大型倉庫、配送センター、空港・港湾などを対象に、ダイレクトマーケティング戦略を推進し、世界各国でシステムソリューション案件を獲得する計画だ。

 

3.2023年12月期業績予想

(1)業績予想

 

22/12期

構成比

23/12期(予)

構成比

前期比

進捗率

売上高

54,811

100.0%

57,000

100.0%

+4.0%

72.0%

営業利益

6,303

11.5%

6,500

11.4%

+3.1%

61.8%

経常利益

7,042

12.8%

6,900

12.1%

-2.0%

64.5%

当期純利益

4,752

8.7%

5,000

8.8%

+5.2%

68.0%

 *単位:百万円。

 

業績予想に変更なし、増収・営業増益を予想
業績予想に変更は無い。売上高は前期比4.0%増の570億円、営業利益は同3.1%増の65億円の予想。3期連続の増収・営業増益を予想している。
IA事業(FA関連)は設備投資抑制が継続し低調に推移する見通しだが、SS事業およびIA事業(MVL関連)は計画通り進捗すると見ている。
配当は前期比4円/株増配の40.00円/株を予定。予想配当性向は28.4%。

 

◎地域別動向

 

22/12期

構成比

23/12期(予)

構成比

前期比

進捗率

連結売上高

54,811

100.0%

57,000

100.0%

+4.0%

72.0%

国内

24,549

44.8%

25,771

45.2%

+5.0%

70.3%

海外

30,262

55.2%

31,229

54.8%

+3.2%

73.4%

 米州

7,305

13.3%

7,733

13.6%

+5.9%

72.8%

 欧州

15,316

27.9%

15,985

28.0%

+4.4%

77.0%

 アジア

7,641

13.9%

7,511

13.2%

-1.7%

66.1%

*単位:百万円。全社増収率+4.0%以上、全社売上高進捗率72.0%以上の枠に色付け。

 

 

(2)セグメント別動向

①セグメント別売上動向

 

22/12期

構成比

23/12期(予)

構成比

前期比

進捗率

SS事業

23,465

42.8%

25,014

43.9%

+6.6%

73.6%

IA事業

29,738

54.3%

30,468

53.5%

+2.5%

71.0%

EMS事業

1,006

1.8%

939

1.6%

-6.7%

59.4%

その他

600

1.1%

579

1.0%

-3.5%

74.1%

連結売上高

54,811

100.0%

57,000

100.0%

+4.0%

72.0%

*単位:百万円。全社増収率+4.0%以上、全社売上高進捗率72.0%以上の枠に色付け。

 

②セグメント・地域別売上動向

 

22/12期

構成比

23/12期(予)

構成比

前期比

進捗率

SS:防犯

16,067

100.0%

17,313

100.0%

+7.8%

74.4%

日本

2,545

15.8%

2,904

16.8%

+14.1%

70.3%

AMERICAs

3,708

23.1%

4,087

23.6%

+10.2%

68.2%

EMEA

8,419

52.4%

8,769

50.6%

+4.2%

80.4%

アジア・オセアニア

1,395

8.7%

1,553

9.0%

+11.3%

64.1%

SS:自動ドア

5,311

100.0%

5,626

100.0%

+5.9%

72.9%

日本

2,405

45.3%

2,485

44.2%

+3.3%

73.6%

AMERICAs

1,624

30.6%

1,764

31.4%

+8.6%

75.2%

EMEA

1,112

20.9%

1,215

21.6%

+9.3%

69.7%

アジア・オセアニア

170

3.2%

162

2.9%

-4.7%

61.7%

             

IA:FA

10,995

100.0%

10,309

100.0%

-6.2%

72.2%

日本

4,543

49.2%

4,364

49.7%

-3.9%

68.4%

AMERICAs

201

25.9%

227

25.2%

+12.9%

68.7%

EMEA

2,960

21.9%

2,854

21.8%

-3.6%

82.1%

アジア・オセアニア

3,291

2.9%

2,864

3.2%

-13.0%

68.6%

IA:MVL

13,311

100.0%

13,882

100.0%

+4.3%

70.3%

日本

6,628

49.8%

6,943

50.0%

+4.8%

71.1%

AMERICAs

1,750

13.1%

1,646

11.9%

-5.9%

82.0%

EMEA

2,824

21.2%

3,146

22.7%

+11.4%

65.7%

アジア・オセアニア

2,109

15.8%

2,147

15.5%

+1.8%

65.7%

IA:IPC

4,122

100.0%

4,277

100.0%

+3.8%

73.3%

日本

4,101

99.5%

4,272

99.9%

+4.2%

73.1%

AMERICAs

21

0.5%

5

0.1%

-76.2%

180.0%

IA:MECT

1,311

100.0%

2,000

100.0%

+52.6%

64.9%

日本

1,267

96.6%

1,994

57.2%

-9.7%

64.8%

AMERICAs

0

0.0%

0

42.5%

アジア・オセアニア

44

3.4%

6

0.3%

-86.4%

100.0%

             

EMS

1,006

100.0%

939

100.0%

-6.7%

59.4%

日本

588

58.4%

397

42.3%

-32.5%

59.7%

AMERICAs

1

0.1%

1

0.1%

+0.0%

100.0%

アジア・オセアニア

417

41.5%

541

57.6%

+29.7%

59.1%

*単位:百万円。全社増収率+4.0%以上、全社売上高進捗率72.0%以上の枠に色付け。

 

4.成長戦略の取り組み

「ベンチャースピリット溢れる企業集団を目指す!」とのグループ企業理念の下、2025年営業利益100億円以上、営業利益率14%を目指す同社は、成長戦略の中核として「ビジネスモデルの変革」を位置付け、各事業において従来の製品単体売りからソリューション販売へのシフトを進めている。

(同社資料より)

 

①SS事業:ダイレクトマーケティング戦略の拡充
これまでは代理店経由でインフラ施設などへの販売を行ってきたが、顧客や市場との距離があるためどうしても現場ニーズの変化などへの対応が遅れがちであった。

 

そこで顧客や市場ニーズを的確に把握するため、代理店ルートも利用しつつ、ダイレクトマーケティングのウェイトを引き上げている。顧客先もインフラ施設に加え、システムインテグレーターや建設コンサルタントなどに広げ、ソリューション提案を積極的に展開することができるようになっている。
これにより、カメラ内蔵レーザースキャンセンサーやシャッター用センサーなど新製品開発やデータセンター市場開拓に結びつけている。

 

②IA事業(FA関連):チャレンジャー戦略の進行SS事業同様、現場ニーズをキャッチし、製品企画に反映させるため、直接コンサルティング・マーケティングを展開している。
営業が提案・コンサルティングを行うのみでなく、企画・開発スタッフも顧客を訪問してニーズを吸い上げ、顧客やアプリケーションを絞り込み、顧客の近くで真のコンサルティングを提供している。

 

また、製品単体売りからソリューションの販売への転換として、センサーと上位の制御システムとの間で各種データ交換を双方向に行える通信技術である「IO-Linkマスタ」を中心としたソリューション提供に注力しており、着実に実績を積み上げている。

 

③IA事業(MVL関連):トータルソリューションベンダーへの進化
画像処理用LED照明事業で世界シェアトップのシーシーエスでは、これまでもMV照明に加え、電源・カメラ・レンズなどを協業メーカーから調達し、テスティングルームで顧客のニーズにきめ細かく対応してシステムとして提供してきた。
近年はAIやロボットにもフィールドを広げ、同じく外部のメーカーやベンダーと協業しAIラボ、ロボティクスルームを設置して「検査プロセスにおけるトータルソリューションベンダーへの進化」を目指している。
営業活動として全国で「シーシーエス マシンビジョンソリューション エキスポ」というプライベート展を開催し、顧客の課題解決を実現するソリューションを提案しており、顧客基盤の拡大に繋げている。

 

5.今後の注目点

四半期ベースで22年12月期第4四半期をピークに、2期連続で前四半期比減収であったが、今第3四半期は第2四半期比増収に転じた。
SS事業(防犯関連)が堅調なことに加え、SS事業(自動ドア)も増収に転じた。IA事業ではFA関連、MVL関連の低調が続く一方、規模はまだ小さいながらもIPC関連が回復、MECT関連では計画通り二次電池製造装置の大型案件の納品があった。M&Aの効果が顕在化し始めたようだ。
通期予想について会社側は、IA事業(FA関連)は設備投資抑制が継続し低調に推移する見通しだが、SS事業およびIA事業(MVL関連)は計画通り進捗すると見ている。
第3四半期の進捗率をみると、SS事業は概ね例年並みであるのに対し、IA事業(MVL関連)はやや低水準にとどまっている。
通期予想達成に向け、SS事業の上積み具合に加え、設備投資需要及びIA事業の回復がどこまで進むかがポイントとなろう。

 

 

<参考1:3ヵ年(2023-25年)の経営計画>

(1)概要

「ベンチャースピリット溢れる企業集団を目指す!」とのグループ企業理念の下、2025年営業利益100億円以上、営業利益率14%を目指している。

 

2022年12月期は、成長戦略の成果により、売上高・営業利益共に計画を上回り着地した。
これを受け、2023年12月期は、高収益製品の販売強化を継続し、営業利益の拡大を図る。引き続き各事業の深堀とソリューション販売へのシフトを加速させ、2025年12月期、売上高740億円、営業利益100億円を目指す。

 

(2)目標達成に向けた

戦略と進捗

「既存事業の成長」「M&A先の成長」「M&A先とのシナジー」を3つの矢としている。
経営計画達成に向けこれらの成長戦略を推進中である。

 

①既存事業の成長:システムソリューションを提供
*SS事業(防犯関連)
<2022年12月期の成果>
欧州の提携先向け新製品の供給を開始した。
北米でシステムの新規導入社数及び登録件数が順調に増加している。

 

*SS事業(自動ドア関連)
<2022年12月期の成果>
自動ドア遠隔監視サービスの販売が増加し、顧客の保守契約率向上に寄与した。
大型商業施設・飲食店・不動産など、21年2月にサービスを開始した「オムニシティ」活用事例の多様化が進んでいる。

 

*IA事業(FA関連)
<2022年12月期の成果>
積極的な開発投資によりIO-Linkのラインアップを拡充した。
顧客ニーズに応えた新製品を8シリーズ発売した。

 

*IA事業(MVL関連)
<2022年12月期の成果>
大規模なプライベート展示会「ソリューションEXPO」を開催した。
豊富な提案力が高く評価され多数の引き合いを獲得した。

 

②M&A先の成長:市場環境の追い風によりM&A企業の本業が拡大
*IA事業:サンリツオートメイション
<2022年12月期の成果>
半導体設備投資の拡大を受け、産業用PCの売上が増加した。
外部環境リスクの影響を受けにくい事業領域拡大へ向けた体制整備を進めている。

 

*IA事業:ミツテック
<2022年12月期の成果>
EV用2次電池製造装置の投資拡大で、23年度以降継続的に出荷される大型案件を獲得した。

 

③M&A先とのシナジー
*サンリツオートメイションとオプテックス(SS関連)
<2022年12月期の成果>
国内重要施設向けに遠隔監視カメラシステムの導入を推進していく。
22年12月期は、AIを活用した自動追尾機能付き遠隔画像監視システムの共同開発を開始した。

 

*ミツテックとオプテックス・エフエー(FA関連)
<2022年12月期の成果>
「トータルソリューションベンダー」としてIA事業でのコト売りを推進していく。
22年12月期は、ロボットを活用した外観検査ソリューションで連携を開始した。
製品提案力の強化、技術サポートの拡充でも協働している。

 

<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態 監査等委員会設置会社
取締役 9名、うち社外4名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
更新日:2023年3月24日

 

<基本的な考え方>
当社グループは、株主、投資家をはじめ、顧客、社会からの信頼を獲得しつつ、継続的に企業価値を向上させることが最大の使命であると認識しております。その実践のために、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題の一つと位置づけ、経営の透明性向上と、公正かつ迅速な意思決定を伴う経営システムの維持及び経営監視機能の強化を目指しております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
【原則1-4.政策保有株式】
当社は、当社グループの事業戦略上において、取引関係の強化と企業価値向上に資すると判断した場合に限り、取締役会での審議・決議を経て取得し、保有いたします。また、保有する株式につきましては、毎年取締役会においてその意義について検証を行い、目的とする合理的価値が乏しいと判断した場合には、市場動向等を勘案して売却し、縮減に努めております。

 

現在当社が保有する政策保有上場株式 : 1銘柄 52百万円 (2022年12月31日 貸借対照表計上額)

 

なお、保有する株式の議決権行使については、当該企業の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に寄与するか、株主価値が大きく毀損されないかを判断基準として個別に精査し、総合的に判断して賛否を決定します。

 

【補充原則2-4-1.中核人材の登用等における多様性確保】
当社グループは創業来、「従業員にとっては自己実現ができる会社でありたい 会社はその舞台である」との考えから、男女の別、国籍、新卒・ 中途採用の別などを区別することなく、従業員自らが各自のステージを変化に富んだ感動的なものにできるよう、その環境作りに注力してまいりま した。
当社国内グループ会社(当社含む12社)の従業員の状況は以下のとおりであります。

 

・男女比率 : 男性:女性=78%:22%
・中途採用者比率 : 61%
・外国籍従業員比率 :  1%
・管理職の男女比率 : 男性:女性=97%:3%
・管理職の内、中途採用者比率 : 69%

 

上記のとおり、当社グループの事業領域と事業内容の特性により、潜在的に女性、外国籍社員が少なく、これに伴って管理職における同比率も 現状では高くはありません。
一方で、中途採用者の管理職への登用は 60%を超えており、様々な経験、スキルを持った多様性ある人材が経営の中核を占めていると認識 しております。
また、当社グループは、世界各地に連結子会社を有しており、これらを含めたグループ全体でみると、 その多様性は十分に確保していると考え ております。
当社は引き続き、各事業会社が持つそれぞれの事業領域での特性を勘案しつつ、現在以上に従業員の多様性を確保できるよう、それぞれの能 力を存分に発揮するための環境整備を積極的に推進・検討してまいります。

 

【補充原則3-1-3.サステナビリティについての取り組み】
当社グループの取組みについては、当社webサイト
環境負荷の低減→ https://www.optexgroup.co.jp/esg/environment-impact.html
ESGレポート → https://www.optexgroup.co.jp/shareholder/library/index.html#esgreport
において掲載しております。
当社は、本年1月、TCFDへの賛同を表明しており、当社グループのCO2削減目標を「2030年までに30%削減(2019年比:Scope1,2)」と設定 いたしました。 今後とも、当社グループのサステナビリティに対する取り組みの情報開示について、質と量の充実に注力してまいります。

 

 

【原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、広報・IR部門を設置しており、株主の皆様との積極的かつ建設的な対話をなし得るよう、当社の経営方針や経営状況について判りやすい説明をするよう努めております。また、代表取締役社長、担当役員、IR担当者は、機関投資家向け説明会、個人投資家向け説明会を計画的に実施しており、機関投資家からの面談には随時対応しております。
定時株主総会においては、多様な株主様のご出席を賜われるよう会場を設定して、その終了後には、今後の当社方針をご理解いただけるように「株主説明会」を実施しております。

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