アクセスグループ・ホールディングス(7042) 黒字化達成 売上利益増加見込

2023/07/14
 

木村 勇也 社長

株式会社アクセスグループ・ホールディングス(7042)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

サービス業

代表者

木村 勇也

所在地

東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル東館15F

決算月

3月

HP

https://www.access-t.co.jp/index.html

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,052円

1,304,415株

1,372百万円

9.2%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

15.00円

1.4%

84.88円

12.4倍

410.32円

2.6 倍

*株価は7/3終値。発行済株式数は7/3の発行済株式数から自己株式を控除。
*BPS、ROEは23/3期実績。数値は四捨五入。
*DPS、EPSは24/3期の会社予想。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2020年9月(実)

3,789

-171

-189

-310

-258.79

0.00

2021年9月(実)

3,283

-226

-246

-429

-358.09

0.00

2022年9月(実)

3,683

54

38

11

9.18

0.00

2023年3月(実)

1,906

57

45

43

36.13

12.00

2024年3月(予)

4,300

140

113

103

84.88

15.00

*予想は会社予想。単位:百万円、円。
*23/3月期は決算期変更に伴い、2022年10月から2023年3月までの6ヵ月決算。

 

(株)アクセスグループ・ホールディングスの2023年3月期決算の概要について、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2023年3月期決算概要
3.2024年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 同社は、事業年度末日を3月末へ変更したことにより、23/3月期は、6ヵ月の変則決算となった。23/3期は22/9期上期との比較で前期比14.8%の増収、57百万円の営業利益(前年同期は69百万円の営業損失)となった。市場の回復と事業モデルの変化により売上高と営業利益が前年同期比で大幅に増加し、例年業績の季節変動による繁忙期前となる半期で黒字化を達成した。売上面では、キャンペーン事務局代行、官公庁事業受託などが増加したプロモーション支援事業や新卒採用に係る対面型採用のニーズの復調に加え、採用業務代行関連や新卒向けの人材紹介が好調に推移した採用支援事業の増加が大きくなった。利益面では、合理化の推進で収益性が大きく改善した採用支援事業の損益改善効果が大きくなった。 
  • 24/3期の会社計画は、決算期変更に伴い22/9期との比較で、売上高が前期比16.7%増の43億円、営業利益が同159.3%増の1億40百万円の予想。新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことに伴い、サービス消費やインバウンド需要を中心に回復し、経済の回復と雇用の促進が見込まれるため、各事業セグメントともに22/9期比で売上高と利益が増加する見込みである。また、24/3期の配当予想は、23/3期比で3円増配の1株当たり15円を予定。 
  • サービス消費、人材採用、インバウンド需要など経済の回復が、同社の事業環境へも好影響を与えるものと想定される。こうした環境下、同社では、プロモーション支援事業において、事務局代行のサービス対応領域を拡大する他、官公庁案件の受託を強化する。また、採用支援事業では、大学や外部パートナーとの連携を強化する他、採用アウトソーシング、外国人採用支援にも注力する。更に、教育機関支援事業では、寄付・募金広報、外国人留学生募集領域を強化する他、資格・検定広報領域にも営業を展開する。これら24/3期の重点的な取り組みの成果が注目される。 
  • 同社は、現状の株価水準は低く、株価向上は重要な経営課題と認識している。今後企業価値の向上に向けて、既存事業においては、内製化している事務局代行・業務代行案件を推進するとともに、官公庁事業の着実な遂行による大口案件の獲得を強化し、更には、外国人の入国制限緩和による外国人留学生分野の再始動などリアルニーズを取り込むことで、着実な利益の確保を目指す。加えて、新しい事業分野においても、投資を通じて資本アライアンスを含めた事業の深化・多角化を図るとともに、新サービスの導入や新事業分野への進出を推進する方針である。成長戦略推進のための資金調達に着手したほか、株主還元の充実や、IR・PR活動の強化も予定している。これら企業価値向上へ向けた、取り組みの進捗状況にも注目していきたい。 

     

1.会社概要

「わたしたちは、人や社会をベストな未来に導くために、心の通うメディアとコミュニケーションの場を創造します」を経営理念とし、広報戦略から運営支援に至るまで、様々な形で企業や教育機関を支援している。事業は、販促プロモーション、プロモーション業務支援などを行うプロモーション支援事業と、新卒・若年者採用支援、人材紹介・ダイレクトリクルーティング、採用業務アウトソーシングなどを行う採用支援事業、学生・生徒の募集支援、教育機関運営に係る各種サポートなどを行う教育機関支援事業の3事業に分かれる。グループは同社の他、プロモーション支援事業を手掛ける(株)アクセスプログレス、採用支援事業と教育機関支援事業を手掛ける(株)アクセスネクステージの子会社2社。

(同社決算説明資料より)

(同社決算説明資料より)

 

【収益モデル】

連合企画
1つのイベント・WEBサイト等で、複数のクライアントから出展・出稿を募集。広告枠を小口化することで、クライアントが出展しやすくなるとともに、スケールメリットにより広告訴求力が増加する。

(同社決算説明資料より)

 

個別案件
クライアント個別のニーズに応じて、営業員が最適な商材やソリューションを選別して提案・受託する。各種広告物の制作や業務代行を請け負う案件が主体となっている。

(同社決算説明資料より)

 

【強み】

同社の強みは、ワンストップの業務受託体制と強固な連携ネットワークを構築している点である。

①ワンストップの業務受託体制

◆業務ごとに委託先を分ける必要がある外注作業を、同社はワンストップで受託可能。

②「大学キャリアセンター」との長年に渡る転支援ネットワーク

◆大学キャリアセンターとの連携により同社支援サービス利用促進、大学内での就活イベント開催など、新卒採用業界の中では独自の立ち位置にある。

③「日本語教育機関」との、外国人留学生支援ネットワーク

◆国内の日本語教育機関(日本語学校)ほぼ全ての学校において活用される進学情報サービスで連携。

外国人留学生進学支援のユーザー数は国内最大規模。

④自社イベントスペース、「アクセスフォーラム」を保有

◆オフィス併設のスペースで、収益性の高い柔軟なイベント企画立案、顧客イベントの運営受託が可能。

 

【経営戦略】
フレキシブルな提案力と業務代行機能により、提案から実行までを一貫して実行する。

①連合企画・個別案件の複合的アプローチによるクライアントの開拓
◆連合企画をノック媒体とした新規クライアントの開拓。

◆公共性、公益性の高いクライアントとの取引拡大。

②アナログ・デジタル・モノを融合したフレキシブルな提案力の拡大
◆多数の協力会社と連携。アナログ・デジタル・モノの豊富な商材を提案。

◆クライアントのお困り事にきめ細かくフレキシブルに提案する体制を強化。

③多様化したニーズに応える、業務代行・事務局機能の強化
◆自社保有の業務推進センターの一部をキャンペーン等の事務局機能に改装。

◆業務拡大のため、大阪府吹田市に「関西キャンペーン事務局」を新規開設

④外国人留学生分野等、教育機関のニーズを広範に捉えたビジネスの拡大
◆日本語学校との長年のリレーションで、国内のほぼ全ての外国人進学希望者にアプローチ。

◆大学が推進する寄付金募集、スポーツ振興領域、同窓会組織活性化分野などにも進出。

(同社決算説明資料より)

【事業内容】

事業は、(株)アクセスプログレスの事業であるプロモーション支援事業、(株)アクセスネクステージの事業である採用支援事業及び教育機関支援事業に分かれる。同社は、21/9期第2四半期連結累計期間より、報告セグメントの名称を「プロモーション事業」より「プロモーション支援事業」に、「採用広報事業」より「採用支援事業」に、「学校広報事業」より「教育機関支援事業」に、それぞれ変更を行った。

 

◎プロモーション支援事業 : (株)アクセスプログレス
プロモーション支援事業は企業の販促プロモーションからアウトソーシングまで豊富な商材とノウハウでトータルサポートを提供している。広告代理店、官公庁、住宅・不動産、CATV、自動車、外食・小売、旅行・宿泊関連などの法人が取引先。キャンペーン事務局代行は、SNSキャンペーン、Webキャンペーン、郵送・店頭キャンペーンなど販促キャンペーン、官公庁・自治体事業など各種事務局業務に関する様々なメニューをワンストップで受託する。「業務推進センター」は、キャンペーン機能、発送代行、デザイン、印刷、テレマを内製しており、2022年3月に大阪吹田市にも新設を行った。
セールスプロモーションは、WEB広告、SNS広告など、クライアントの課題に合った最適なWEBマーケティングの提案から運用までをトータルに支援し、自社独自のソリューション位置情報活用型DSP広告、CRMツール、動画制作/配信等のデジタル商材も提供している。その他、DM、ポスティング、イベント運営をはじめとするリアル&アナログプロモーションやWEBサイト、
パンフレット、動画などの各種クリエイティブ業務も対応している。

 

事務局代行機能の強み

◆ハガキ応募等のアナログなキャンペーンから、Web・SNS(Twitter、LINE、Instagram等)を活用したキャンペーンなど手段の多様化に対応。

◆官公庁、自治体、公的機関事業の事務局業務を受託。メール対応やコールセンター業務、帳票処理等も対応。

◆人の手を介して煩雑な業務が多い。期間限定の業務により、外注ニーズが強い。

◆高い継続リピート率と豊富な実績

 

年間運用実績

継続リピート率

顧客満足度

1,000件以上

98.8%

93.6%

* 同社調べ(2021.10~2022.9)
(同社決算説明資料より)

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

◎採用支援事業 : (株)アクセスネクステージ
採用支援事業は、学生・若年層を対象に「人と企業のベストマッチング」による雇用の場を創出し、多様化する採用ニーズに合わせて、取り扱い内容を拡充している。ノウハウをもとに広く採用を支援している。大手企業(人事部)、中堅中小企業(人事部)、
大学(キャリアセンター)、官公庁・自治体(東京都等)などが取引先。採用へ直結する自社メディアによる採用マッチング企画を行うとともに、ダイレクトリクルーティング運用代行、採用業務全般アウトソーシング等の採用関連の各種サポートや入社案内、採用HP、入社案内、映像、インターンシップコンテンツ等のクリエイティブ制作などの採用業務代行・広報を行っている。更に、
社内キャリアアドバイザーが、さまざまな角度から学生を支援し、企業との橋渡しを行う新卒・若年層を対象とした人材紹介や企業の採用ターゲットと合致した学生を説明会や選考等に動員する送客サービスなどの人材紹介も手掛けている。
採用支援事業は、当初「大学キャリアセンター」との関係性を強みにマッチング企画を展開してきた。近年では、売り手市場を背景に、採用市場は「〇〇特化型」「スカウト型」などの採用サービスが台頭している。こうした人材採用の変化に対応し、サービス選定のコンサルティングから、採用活動やスカウトサービスの業務代行へと領域を拡大し、合わせて新卒紹介サービスも開始した。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

◎教育機関支援事業 : (株)アクセスネクステージ
教育機関支援事業は、教育機関の運営・発展のための総合プロデュース企業として、デジタル・アナログ・モノを融合、教育機関をトータルで支援している。大学・大学院・短期大学・専門学校、中学・高校、官公庁、各種団体、日本語教育機関、塾・民間教育機関などが取引先。 国内受験生向けや外国人留学生向けに自社メディアによるマッチング企画を行うとともに学校案内、Web、動画、ノベルティ、各種ツール等のクリエイティブ制作や進学説明会支援、オープンキャンパス運営、入試支援、公的機関からの受託等のアウトソーシング・受託を行っている。更に、在学生や卒業生を対象とするWeb面談システム「AEOS」、寄付・募金支援、スポーツ振興、同窓会、校友会支援等や日本語教育機関のネットワークによる大学の外国人留学生募集の支援等を行っている。
大学運営支援分野では、日本国内にある大学約790校の内、主要大学を中心に約300校との取引がある。各大学との取引は寄付・募金分野に力点を置き、入試広報部門以外へ支援領域を拡大している他、大学のスポーツ振興支援領域にも参入した。

 

また、同社は今後資格検定分野における支援を強化していく。資格・検定分野は、政府や企業が取得制度を拡充し、拡大基調で推移する見込みである。また、就職系講座などの受講者が増加し、リカレント教育、リスキリング(学び直し)など社会人の受講者も増加し、市場全体が活性化するものと予想される。
加えて、外国人留学生進学支援では、日本国内約810校の日本語教育機関のほぼ全てと連携している。2019年に開催した合同進学説明会には、述べ22,751人が来場するなど、同社は日本語教育機関に通う外国人留学生市場で圧倒的なシェアを有している。
更に、外国人留学生就職支援においては、日本国内にある大学キャリアセンターとの連携により、高度な日本語に長けた人材を就労支援・輩出している。

 

【事業推移】

*23/3月期は決算期変更に伴い、2022年10月から2023年3月までの6ヵ月決算。

2.2023年3月期決算概要

(1)連結業績

 

22/9期 上期

構成比

23/3期 半期

構成比

前年同期比

売上高

1,660

100.0%

1,906

100.0%

+14.8%

売上総利益

683

41.2%

771

40.5%

+12.9%

販管費

752

45.3%

714

37.5%

-5.1%

営業利益

-69

57

3.0%

経常利益

-83

45

2.4%

親会社株主帰属利益

-85

43

2.3%

* 単位:百万円
* 23/3期は6か月間の変則決算のため、上記の「前年同期比」は22/9期第2四半期累計(2021年10月~2022年3月)との対比。

 

前年同期比14.8%の増収、57百万円の営業利益(前年同期は69百万円の営業損失)
同社は、事業年度末日を3月末へ変更したことにより、23/3月期は、6ヵ月の変則決算となった。23/3期は22/9期上期との比較で14.8%の増収、57百万円の営業利益(前年同期は69百万円の営業損失)となった。市場の回復と事業モデルの変化により売上高、営業利益が前年同期比で大幅に増加し、例年業績の季節変動による繁忙期前となる半期において黒字化を達成した。
売上面では、キャンペーン事務局代行、官公庁事業受託などが増加したプロモーション支援事業や新卒採用に係る対面型採用のニーズの復調に加え、採用業務代行関連や新卒向けの人材紹介が好調に推移した採用支援事業の増加が大きくなった。
利益面では、合理化の推進で収益性が大きく改善した採用支援事業の損益改善効果が大きくなった。個別案件を中心に増加し、対面型イベント商材も回復傾向となったことにより、売上総利益は、前年同期比12.9%増加した。売上高総利益率は同0.7ポイント低下の40.5%となった。経費の抑制に努め販管費を38百万円圧縮したことにより、売上高対販管費率は同7.8ポイント低下の37.5%となった。その他、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益の増益額は概ね営業利益並みとなった。

 

(2)事業モデルの変化

足元の事業環境は、デジタル化が急速に進展しているものの、対面型ニーズが復調傾向にある。また、手法が多様化し、選別の複雑化と運用工数の増加が課題となり、働き方の多様化や人材の流動化で、ノウハウが継承されない課題もある。更に、BPOの活用が見直されていく環境にもある。
こうした環境下、同社では「事務局代行」、「採用業務代行」などを強化するとともに、「広告」、「広報」の枠に捉われない取り組みで事業領域を拡大した。
具体的には、業務代行モデルへ注力し、既存の自社商材やデジタル商材と業務代行を掛け合わせた総合型提案を拡大した。
また、合理化と増強施策を推進し、自社スペース「アクセスフォーラム」を合理化し固定費を減少させる一方で、事務局機能を新規開設するとともに注力分野であるBPO市場の体制を強化した。更に、連携ネットワークの強化を図り、ワクチン接種会場運営代行を足掛かりに官公庁からの各種の受託案件を多数獲得した。

 

(3)セグメント別動向

 

22/9期 上期

構成比・利益率

23/3期 半期

構成比・利益率

前年同期比

プロモーション支援事業

707

42.6%

843

44.2%

+19.2%

採用支援事業

625

37.6%

796

41.8%

+27.5%

教育機関支援事業

328

19.8%

266

14.0%

-18.8%

連結売上高

1,660

100.00%

1,906

100.00%

+14.8%

プロモーション支援事業

-2

19

2.4%

採用支援事業

26

4.2%

126

15.9%

+380.3%

教育機関支援事業

-90

-%

-105

調整額

-2

16

連結営業利益

-69

57

3.0%

* 単位:百万円
* 23/3期は6か月間の変則決算のため、上記の「前年同期比」は22/9期第2四半期累計(2021年10月~2022年3月)との対比。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

プロモーション支援事業
売上高8億43百万円(前年同期比19.2%増)、セグメント利益19百万円(前年同期はセグメント損失2百万円)。
キャンペーン事務局を中心とした事務局代行などアウトソーシング業務が堅調に推移した他、官公庁関連の受託事業も順調に
進んだことから、自治体・公的機関・共済分野を中心に増加した。デジタル関連商材も概ね想定どおり推移した結果、売上・利益面ともに前年同期を大きく上回った。顧客業種別売上高は、広告代理店2億17百円(前年同期比23.9%減、構成比25.7%)、官公庁・自治体1億46百円(同18.7%増、同17.3%)、住宅・不動産77百万円(同79.1%増、同9.2%)、ケーブルテレビ32百万円(同55.6%減、同3.8%)、その他3億70百万円(同104.4%増、同43.9%)。

 

採用支援事業
売上高7億96百万円(前年同期比27.5%増)、セグメント利益1億26百万円(前年同期はセグメント利益26百万円)。
官公庁からの受託を含む雇用関連イベント運営関連が堅調に推移した他、採用業務アウトソーシング関連、ダイレクトリクルーティング関連、新卒向け人材紹介が想定を上回って推移した。また、対面型採用ニーズが復調したことから、2024年度入社を対象にしたマッチング企画が伸長した。販管費の削減も奏功し想定以上に利益が拡大した。
収益モデル別売上高は、個別案件6億29百万円(前年同期比37.3%増、構成比79.1%)。連合企画1億66百万円(前年同期並み、同20.9%)。

 

教育機関支援事業
売上高2億66百万円(前年同期比18.8%減)、セグメント損失1億5百万円(前年同期はセグメント損失90百万円)。
日本国内向けの入試広報関連、及び寄付・募金プロモーションの案件が概ね想定通りに推移したことに加え、外国人の入国制限が緩和されたことに伴い、外国人留学生募集関連の連合企画が増加した。当事業では、従前より売上が4月頃から7月頃に集中する傾向にある季節変動要因があることに加え、前期受託した職域接種運営代行業務の失注を見込んでいたことから、期初よりセグメント損失を想定しており、概ね想定通りの着地となった。収益モデル別売上高は、個別案件2億26百万円(前年同期比21.0%減、構成比85.3%)。連合企画39百万円(同4.9%減、同14.7%)。

(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

22年9月

23年3月

 

22年9月

23年3月

現預金

1,405

1,267

仕入債務

223

201

売上債権

454

599

短期有利子負債

1,132

1,009

たな卸資産

87

31

流動負債

1,478

1,338

流動資産

2,067

2,033

長期有利子負債

215

160

有形固定資産

6

6

固定負債

410

373

無形固定資産

12

11

純資産

453

497

投資その他

255

157

負債・純資産合計

2,342

2,209

固定資産

274

175

有利子負債合計

1,347

1,169

* 単位:百万円

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

23年3月末の総資産は、22年9月末比1億33百万円減少の22億9百万円となった。資産面では、現預金、差入保証金などが主な減少要因となり、売上債権などが主な増加要因となった。負債・純資産面では、短期有利子負債と長期有利子負債、未払消費税等、未払金などが主な減少要因となり、退職給付に係る負債、利益剰余金のマイナス幅の減少などが主な増加要因となった。23年3月末の自己資本比率は22.5%と22年9月末比3.1ポイント上昇した。その他、総資産の約92%を流動資産が占めるなど、資産の流動性が高い。

 

キャッシュ・フロー

22/9期

23/3期 半期

前期比

営業キャッシュ・フロー

-20

-69

-48

投資キャッシュ・フロー

269

108

-160

-59.7%

フリー・キャッシュ・フロー

248

39

-209

-84.1%

財務キャッシュ・フロー

-831

-177

653

現金及び現金同等物の期末残高

1,105

967

-138

-12.5%

* 単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
*費用項目の▲は費用の増加を示す。

 

CFの面から見ると、売上債権と未収入金の増加、仕入債務と未払金の減少などにより営業CFがマイナスとなった。また、定期預金の払戻による収入と敷金及び保証金の回収による収入などにより投資CFがプラスとなり、フリーCFもプラスとなった。一方、短期借入金と長期借入金の減少と社債の償還などにより財務CFはマイナスとなった。この結果、期末のキャッシュ・ポジションが前期末比で低下した。

 

(5)トピックス

①上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況
(上場維持基準の適合に向けた取組みの基本方針、課題および取組み内容)
同社は東証の市場再編に伴い東証スタンダード市場を選択したが、移行基準日(2021年6月30日)時点において、東証スタンダード市場の上場維持基準のうち、「流通株式時価総額」が適合していなかったため、計画書に基づき改善計画を実施している(2021年12月13日開示)。
23年6月28日に、2023年3月末時点における計画の進捗状況を開示している。

 

◎上場維持基準の適合状況および計画期間
2023年3月末時点における東証スタンダード市場の上場維持基準への適合状況については、「株主数」「流通株式数」「流通株式比率」に関しては適合しているものの、「流通株式時価総額」については基準を充たしていない。公表している計画どおり、2025年3月期までに上場維持基準を充たすために各種取組みを引き続き進めていく。

 

(同社開示資料より)

 

※計画期間について
当初、「2024年12月までに上場維持基準を充足する」としていたが、下記の理由により2025年3月末までと計画期間を変更した
(計画期間変更の理由)
採用支援事業、教育機関支援事業において、現在の採用活動時期や、取引先である教育機関の予算執行時期などの昨今の状況を鑑みた結果、事業年度末日を3月31日に変更することが、事業運営上合理的であり、更なる経営の効率化、経営情報の適時・的確な開示による経営の透明性向上が図られると判断し、決算期を9月から3月に変更した。
なお、同社では特に教育機関支援事業において売上集中期が4月以降となるため、従前より10月から翌年3月にかけては連結で営業赤字となる季節変動要因を抱えている。
2023年3月期の半期決算においては、プロモーション支援事業と採用支援事業が引き続き好調に進捗していることや、2022年9月期までに終了した経営合理化の販管費減を鑑みて業績予想を算出しているが、教育機関支援事業の季節変動を踏まえた業績予想であり、収益拡大の本格化は 2024年3月期となる計画である。
こうした状況を踏まえ、当初の2023年9月期、2024年9月期での計画数値をそれぞれ 2024年3月期、2025年3月期に据え置くこととし、計画期間も2025年3月末までと変更した

 

◎基準適合に向けた取り組みの基本方針、課題および取り組み
(1)基本方針
東証スタンダード市場上場維持基準の充足に向けた流通株式時価総額の上昇のためには、企業価値の向上が必要であると考えている。そのために、1株当たり当期純利益の増加と、株主還元も含めた同社への期待値向上の両面を達成するべく、
①安定的な収益確保とさらなる成長の実現
②成長分野への投資
③IR 活動の活性化
を通じて、株価の上昇につながる取組みを展開していく。

 

(2)取り組みの実施状況
①1株当たり当期純利益の増加
1株当たり当期純利益の増加を最優先のミッションとして、事業活動に取り組んできた。
その結果、同社グループのプロモーション支援事業では、販促キャンペーンや官公庁関連の事務局運営代行の受託に注力し、好調に推移した。
採用支援事業では、新卒採用に係る対面型採用のニーズの復調に加え、引合いの多い採用業務代行関連や新卒向けの人材紹介も継続して注力し、早期化、複雑化する新卒採用ニーズを取り込んだ。
教育機関支援事業では、外国人の新規入国制限の緩和措置を受け、高等教育機関での外国人留学生の募集ニーズが回復し、外国人留学生募集関連の企画を中心に拡販を進めた。なお、教育機関支援事業は、主たる取引先である大学の予算執行時期が4月から7月頃に集中するため、6カ月の変則決算となった 2023年3月期は期初より、セグメント損失を想定していたが、プロモーション支援事業、採用支援事業が伸長し、2023年3月期の連結業績は、連結売上高、連結営業利益、連結経常利益、連結親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて、計画数値を上回る結果となった。(
また、2024年3月期の連結業績は、①好調な採用業務代行機能・事務局代行機能の更なる効率化、業務拡大、②回復拡大傾向にある外国人留学生募集支援の高等教育機関の募集支援の伸長、就労支援の強化、③大学との連携の更なる深化、④提携強化による官公庁取引の拡大に注力し、回復路線から成長拡大路線に向け、事業を推進していく。
②株主還元も含めた当社への期待値向上と IR 活動の活性化
企業価値向上には、利益の増加に加え、同社への期待値の向上も必要と認識している。
そのため、
(ⅰ)株主還元の充実、(ⅱ)成長分野への投資、(ⅲ)それらの取組みを投資家に積極的に伝える IR 活動の活性化 の3点が不可欠と考えている。
これらの取り組みによって、2023年3月末日以降の株価推移は総じて改善基調にあると判断しているが、引き続き基準達成に向けた取り組みを加速させていく。

 

(ⅰ)株主還元の充実
同社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つであると認識しており、長期的な観点から、将来の事業展開、財務体質の強化などバランスを勘案しながら実施する方針である。
当初、2023 3月期は、6 ヵ月の変則決算であり売上集中期の前に期末を迎えることを踏まえ、無配を予定していたが、事業活動に取り組んできた結果、計画数値を上回ることができ、1 株あたり当期純利益も増加したことから、1株当たり 12 円の復配を決定した。2024年3月期においては、2023年3月期の業績や今後の事業環境等を総合的に勘案し、1株当たり15円の増配を予定している。
また、同社では株主に向けて「プレミアム優待倶楽部」を通じた優待制度を導入しているが、付与するポイントを拡充した還元策を2023年3月末より実施した。
(ⅱ)成長分野への投資
事業の拡大機会を的確に捉え、事業基盤の強化につながる投資を積極的に行う。
2023年3月期は6カ月の変則決算ということもあり、具体的な投資の実施には至らなかった。ただし、当初予定していた、①事務局代行分野の運用効率化に向けた設備の投資、②採用・進学分野のサービス強化、新サービスの導入への投資のうち、②採用・進学分野のサービス強化、新サービス導入への投資は、2023年5月15日公表した第三者割当による新株予約権の発行による資金調達により実施する予定である。
事務局代行分野の運用効率化に向けた設備投資も実施していく。
(ⅲ)IR活動の活性化
こうした取組みを投資家に伝え、同社グループの知名度を向上するため、積極的にIR活動に取り組んでいる。
具体的には、充実した決算説明資料の公表のほか、プレスリリースも積極的に配信し、事業活動について広く告知を行ってきた。2021年9月期より導入したポイント制の株主優待制度のプラットフォームを活用した投資家への情報発信も開始した。

 

◎上場維持基準に適合していない項目のこれまでの状況を踏まえた今後の課題と取り組み内容
*課題
流通株式時価総額が基準を充たしていない。なお、流通株式数、流通株式比率は基準を満たしているものの未だ適正な水準には、至っていないものと考えている。流通株式時価総額の基準を満たすためには、適切な流通株式数のもと、企業価値の向上と株式市場での適正な株価評価を得ることが第一の課題であると考えている。

 

*今後の取り組み内容
前述の「(ii)成長分野への投資」に記載している内容以外にも事業拡大機会を逃さず、積極的な成長投資を推進する。
その成長投資においては、有効な資金調達の選定実行や適切な流通株式数の確保など積極的に資本政策に取り組んでいく。併せて、連結業績計画の確実な達成による1株当たりの当期純利益の増加、その他の経営指標数値の向上を図り、株式市場での適正な株価評価の獲得を目指す。また、株主還元をより充実させ、株主をはじめとする全てのステークホルダーに対し、企業活動や業績に係る様々な情報を適時、的確に公表できるよう積極的なIR活動を更に推進していく。

 

③成長に向けた資金調達のため新株予約権を発行
23年5月、後述する経営戦略を推進し成長を追求するため、第三者割当により新株予約権を発行すると同時に、割当先との間で「買取契約:ターゲット・イシュー・プログラム(TIP)」を締結した。

 

(新株予約権発行概要)

割当日 2023年5月31日
新株予約権の総数 2,000個(普通株式20万株)

(第1回800個、第2回600個、第3回600個)

発行価額 総額約214万円。
行使価額 当初行使価額 第1回:1,100円、第2回:1,200円、第3回:1,400円

行使価額の修正(※)は下記に記述

資金調達額 約2.4億円
割当方法・割当先 第三者割当、ケイマン諸島法に基づく免税有限責任会社 EVO FUND
権利行使期間 2023年6月1日~2025年6月2日
その他 同社は、EVO FUND との間で、金融商品取引法に基づく届出の効力発生後に、買取契約を締結している。

 

※行使価額の修正について
*第1回新株予約権
第1回リセット日(2023年12月1日)及び第2回リセット日(2024年6月4日)に、同社取締役会の決議により行使価額の修正を行うことができる。
修正行使価額は、修正決議日の直前取引日の東証終値の90%(1円未満の端数を切り上げ)。

 

*第2回新株予約権
第2回リセット日(2024年6月4日)に、自動的に行使価額が修正される。
修正行使価額は、第2回リセット日の直前取引日の東証終値の90%(1円未満の端数を切り上げ)。

 

*第3回新株予約権
第1回リセット日(2023年12月1日)に、自動的に行使価額が修正される。
修正行使価額は、第1回リセット日の直前取引日の東証終値の90%(1円未満の端数を切り上げ)。

 

行使価額の下限は502円。

 

(ターゲット・イシュー・プログラム概要)
同社が新株式の発行に際して希望する目標株価(ターゲット価格)を3パターン定め、これを行使価額として設定した。
これは、将来の株価上昇を見越し、3パターンの行使価額によって、段階的に新株式を発行(ターゲット・イシュー)できることを期待して設定したもの。

 

行使価額は原則としてターゲット価格に固定されるが、新株予約権の発行から一定期間が経過しても株価がターゲット価格を下回る状況においても新株予約権が行使される可能性を高めるため、前述のように行使価額が修正される仕組みとなっている。但し、いずれの場合においても修正後の行使価額が下限行使価額である 502 円を下回ることはない。

 

この仕組みにより、株価が低迷し新株予約権の行使が進まないリスクを低減することができる。一方、株価がターゲット価格である当初の行使価額を大きく上回って推移する状況においては、行使価額が上方修正されることにより、資金調達の額が増加する可能性がある。

 

ターゲット・イシュー・プログラム「TIP」の特徴は、行使価額が修正された後も修正後の価額で行使価額が固定されることであり、株価に連動して日々行使価額が変動する「Moving Strike Price」にはならない。
3回の新株予約権いずれも行使価額の修正は6カ月間において最大1回であることから、取引所の定める「有価証券上場規程」第 410 条第1項及び日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」第2条第2号の定める「MSCB 等」には該当しない。
また、新株予約権の目的である普通株式数は20万株で固定されており、株価動向に係らず、最大交付株式数が限定されており、過度なダイリューションを引き起こすことによる既存株主の価値毀損回避を配慮している。

 

(資金調達の目的及び使途)
同社グループは、時価総額を含めた企業価値の向上を重要な経営課題と位置付けている。
そのため、①着実な利益の確保、②M&A を含めた新たな事業分野への投資の検討と実行、③効果的な IR の実施の3点を方針として取り組んでいる。
これらを一層加速させるための取り組みを検討してきた中で、新株予約権の発行によるターゲット株価に合わせた資金調達が、企業価値の向上と株主をはじめとするステークホルダーの利益に資すると判断しており、結果として、流動性向上にも寄与するものと考える。

 

◎資金使途
事業推進と経営基盤強化のため以下の使途を予定している。

 

*新株予約権の発行により調達する資金の具体的な使途

使途

金額(百万円)

支出予定時期

金融機関との当座貸越契約による借入金の返済

2.1

23年6月~26年3月

 

*新株予約権の行使により調達する資金の具体的な使途

使途

金額(百万円)

支出予定時期

新卒・進学両分野における自社メディアのリニューアルと日本語学校生、高度外国人材、及び外国人大学生に向けた新サービスの構築費用

86.5

23年6月~26年3月

M&A及び資本・業務提携に係る費用

50.0

23年6月~26年3月

金融機関との当座貸越契約による借入金の返済

105.2

23年6月~26年3月

 

(行使状況、結果)
23年6月8日、第1回新株予約権についての行使が全て完了した。
資金調達額は、差引手取換算で85.7百万円。

 

3.2024年3月期業績予想

(1)連結業績

 

22/9期

通期実績

構成比

24/3期

会社予想

構成比

前期比

売上高

3,683

100.0%

4,300

100.0%

+16.7%

営業利益

54

1.5%

140

3.3%

+159.3%

経常利益

38

1.0%

113

2.6%

+197.4%

親会社株主帰属利益

11

0.3%

103

2.4%

+836.4%

*単位:百万円
*事業年度の変更に伴い、前期比は2022年9月期との比較

 

前期比16.7%の増収、同159.3%の営業増益
新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことに伴い、サービス消費や人材採用、インバウンド需要を中心に回復し、経済の回復と雇用の促進が見込まれるため、各事業セグメントともに22/9期比で売上高と利益が増加する見込みである。
24/3期の会社計画は、決算期変更に伴い22/9期との比較で、売上高が前期比16.7%増の43億円、営業利益が同159.3%増の1億40百万円の予想。プロモーション支援事業では、事務局代行のサービス対応領域を拡大する他、官公庁案件の受託を強化する。採用支援事業では、大学や外部パートナーとの連携を強化する他、採用アウトソーシング、外国人採用支援にも注力する。教育機関支援事業では、寄付・募金広報、外国人留学生募集領域を強化する他、資格・検定広報領域にも営業を展開する。また、グループ全般においても、従来の事業領域にとらわれず、同社が積極的にグループ各社を牽引する形で、他社と
の業務提携や新規事業、M&A等の検討を継続する。売上高営業利益率は、前期比1.8ポイント上昇の3.3%の計画。
また、24/3期の配当予想は、23/3期比で3円増配の1株当たり15円を予定。

 

(2)セグメント毎の戦略

【プロモーション支援】
事務局代行機能の拡充と合理化を推進してサービス対応領域の幅を広げ、利便性の向上を図っていく他、増加傾向にあるデジタル商材とリアルを融合した総合トータルソリューションを行うことでプロモーションに関わる周辺付帯業務まで含めた総合支援を展開する。また、外部パートナーとの連携を強化する。

 

【採用支援】
大学機関や外部パートナーとの連携を強化した市場ニーズに応える企画開発に取り組み、販売強化に取り組む。また、雇用対策事業の拡大が予測される官公庁分野を強化していく他、人材紹介分野はキャリアアドバイザー等の人員を拡充し、外国人大学生の就労分野を含めた拡大を図る。更に、従来の採用業務アウトソーシングで培った経験を活かすと同時に、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)導入による効率化を推進し、採用代行業務、ダイレクトリクルーティングサービスの運用代行業務のサービス拡充を行うなど、採用支援サービス会社としてのフィールドを広げる。

 

【教育機関支援】
「教育機関の運営をトータルサポートする企業」として、入試広報支援だけでなく、教育機関の募金・寄付金プロモーションや、そこから派生する同窓会組織の活性化や、スポーツ振興領域といった多面的にソリューションを提供し、教育機関の安定した運営を支援する事業も展開する。また、外国人留学生分野の市場回復にあわせ留学生関連事業を拡張し、留学生データの活用等の新たなビジネスモデルを創出する。

(3)企業価値の向上に向けた戦略

同社は、現状の株価水準は低く、株価向上は重要な経営課題と認識している。以下の取組みにより、企業価値の向上を目指す。

既存事業の着実な利益の確保

◆内製化している事務局代行・業務代行案件を推進し、高収益化を図る

◆官公庁事業の着実な遂行による大口案件の獲得強化

◆外国人の入国制限緩和による外国人留学生分野の再始動など、リアルニーズを取り込む

機動的な財務戦略

◆事業拡大への資金調達などを通じ、自己資本比率を改善する

新しい事業分野への投資

◆資本アライアンスを含めた事業の深化・多角化を図る

◆新サービスの導入や新事業分野への進出を推進する

株主還元の充実とIR・PR活動の積極的な実施

◆配当の実施と株主優待制度の拡充を行う

◆個人投資家に向けて、継続的に情報を発信する

◆IR説明会へ積極的に参加する

 

(4)株主還元

配当について
同社は、株主に対する利益還元は経営の重要課題の一つであると認識しており、長期的な観点から、将来の事業展開、財務体質の強化などバランスを勘案しながら実施する方針である。
23/3期は、6ヵ月の変則決算となり売上集中期の前に期末を迎えたものの、想定を上回る業績となったことから、4期ぶりに1株当たり12円復配した。
また、24/3期は、前期比で増収増益が見込まれることから、23/3期比で3円増配の1株当たり15円を予定している。

 

株主優待制度について
保有株数に応じた「プレミアム優待倶楽部」は23/3期より優待内容を拡充して継続する。株主への日頃の支援に感謝すると共に、同社株式への投資の魅力を高めること及び中長期保有株主の増加を目的に、21/9期に株主優待制度を導入した。具体的には、毎年3月末の保有株式数に応じて、「プレミアム優待倶楽部」のポイントを進呈する(ポイントは商品との交換や寄付が可能)。毎年3月末に3単元(300株)以上保有の株主を対象とするもので、中長期保有の株主に積極的に還元するべく、次年度以降の還元をより多くする。
同社の株主の大半は個人投資家であることから、先ずは個人株主への魅力を高める。中長期的には、株主優待のプラットフォームを活かして株主との対話も強化していく考え。

 

株主優待ポイント表(1ポイント≒1円)

保有株式数

1年未満保有の株主様

1年以上継続保有の株主様

300株~499株

3,500ポイント

3,850ポイント

500株~599株

7,000ポイント

7,700ポイント

600株~699株

10,000ポイント

11,000ポイント

700株~799株

12,000ポイント

13,200ポイント

800株~899株

15,000ポイント

16,500ポイント

900株以上

18,000ポイント

19,800ポイント

1,000株以上

20,000ポイント

22,000ポイント

4.今後の注目点

同社の23/3期決算は、市場の回復と事業モデルの変化により売上高と営業利益が前年同期比で大幅に増加し、例年業績の季節変動による繁忙期前となる半期で黒字化を達成した。続く24/3期においても、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことに伴い、サービス消費や人材採用、インバウンド需要を中心に回復し、経済の回復と雇用の促進が見込まれることから、各事業セグメントにおいて回復が継続するものと期待される。こうした環境下、プロモーション支援事業では、事務局代行のサービス対応領域を拡大する他、官公庁案件の受託を強化する。採用支援事業では、大学や外部パートナーとの連携を強化する他、採用アウトソーシング、外国人採用支援にも注力する。教育機関支援事業では、寄付・募金広報、外国人留学生募集領域を強化する他、資格・検定広報領域にも営業を展開する。これら24/3期の重点的な取り組みが上期業績にどの様な成果をもたらすのか注目される。
また同社は、現状の株価水準は低く、株価向上は重要な経営課題と認識している。今後企業価値の向上に向けて、既存事業においては、内製化している事務局代行・業務代行案件を推進するとともに、官公庁事業の着実な遂行による大口案件の獲得を強化し、更には、外国人の入国制限緩和による外国人留学生分野の再始動などリアルニーズを取り込むことで、着実な利益の確保を目指す。加えて、新しい事業分野においても、投資を通じて資本アライアンスを含めた事業の深化・多角化を図るとともに、新サービスの導入や新事業分野への進出を推進する方針である。成長戦略推進のための資金調達に着手したほか、株主還元の充実や、IR・PR活動の強化も予定している。これら企業価値向上へ向けた、取り組みの進捗状況にも注目していきたい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態 監査役設置会社
取締役 8名、うち社外1名
監査役 3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2023年6月28日)
基本的な考え方
当社グループは、法令・企業倫理・社会規範等の遵守が当社グループの経営の根幹であるとの認識の下、健全で透明性の高い経営を行うとともに、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応し、企業価値を高めることを、コーポレート・ガバナンスの基本方針としております。また、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーに対して適時に適切な情報開示を行い、社会的信頼に応えながら持続的成長を遂げるため、コーポレート・ガバナンスの充実と強化に努めております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>

原則

実施しない理由

【補充原則 1-2④ 議決権の電子行使・招集通知の英訳】 当社は、現時点では議決権の電子行使の採用及び英文による招集通知の作成は行っておりませんが、現在当社の外国人(外国法人を含む)

株主構成比率は2%程度であり、今後株主、投資家の皆様のご意見等も参考にしながら、また、海外投資家の株主比率の動向も見据えながら、

検討してまいります。

【補充原則 4-1② 中期経営計画未達時の原因・分析の株主説明と計画への反映】 当社は、「上場維持基準の適合に向けた計画書」において、2025年までの収益面での目標数値を開示しておりますが、外部環境の不確実性を慎重に検討し、中期経営計画としての開示は行っておりません。中期経営計画を開示する重要性は認識しており、今後、外部環境・事業環境を適宜、見極め、適切な時期に開示することができるよう努めてまいります。
【補充原則 4-10① 経営陣幹部・取締役の指名・報酬等に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任の強化】 当社は監査役会設置会社であり、独立社外取締役が取締役の過半数に達しておりませんが、当社の事業規模に鑑み、現行の体制で十分に

ガバナンスが機能していると考え、指名・報酬委員会は設置しておりません。取締役の指名・報酬について、取締役会において独立社外取締役に意見を求めており、取締役会等における独立社外取締役の役割は有効に機能していると考えております。

【原則 5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表】 経営戦略及び経営計画については、決算短信、決算説明資料、及び有価証券報告書の一部として開示しております。資本コスト及び収益力・資本効率等経営指標に関する目標設定等は外部環境の不果実性を考慮し開示しておりませんが、株主へ示すことの重要性は認識しております。今後、外部環境・事業環境を考慮し、開示について、検討してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>

原則

開示内容

【原則 1-4 政策保有株式】 当社は子会社の経営管理を行うことを主たる業務としておりますので、当社が保有する株式は関係会社及び資本業務提携先である会社であり、それ以外に保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式は保有しておりません。但し、事業の推進強化等、企業価値の向上に資すると判断される場合には、純投資目的以外の目的である投資株式を保有する方針です。

また、当社は取締役会において、適宜、必要に応じて個別の純投資目的以外の目的である投資株式について、保有目的の適正性、保有に伴う便益及びリスクを総合的に検証し、保有の継続性の可否を検討することとしております。

保有目的や便益・リスクの合理性については、毎年、取締役会で精査し、保有の適否を検証しており、検証結果については今後開示することといたします。政策保有株式に係る議決権行使にあたっては、投資先企業の企業価値向上に繋がるか、当社の企業価値を棄損するおそれがないかなどを確認し、適切に行使しております。なお、一定額以上の株式の取得又は売却については、取締役会の決議事項と定めております。

【原則 2-4① 女性・外国人・中途採用者の管理職・中核人材への登用目標】 当社は、多様な人材を登用するために、性別・年齢・障害の有無に関わらず、知識・経験・能力を重視し、人材を採用しております。女性・外国人・中途採用者の管理職や中核人材への登用についても、人材ごとの個別事情を勘案しながら、適能適所で登用し、能力を重視、分け隔てなく登用しております。

また、女性については、管理職や連結子会社の執行役員に積極的に登用しており、実力による評価を行っております。外国人社員も数名在籍しており、就業年数が比較的浅いことから管理職への登用例はまだありませんが、今後活躍の場が広がると考えております。中途採用者については、すでに管理職や中核人材、取締役への登用を行っており、今後も維持・継続することとしております。女性活躍、多様性の確保を評価する指標として、女性社員や外国籍社員の割合、役職別の比率について、モニタリングを行うことを目標としております。

【補充原則 3-1③ 自社のサステナビリティについての取組み】 当社は、当社グループにおけるサステナビリティに関する考え方及び取り組み、人的資本への投資について、有価証券報告書 第一部 第2 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】に開示しております。
【原則 5-1 株主との建設的な対話に関する方針】 当社は、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する

よう、株主や投資家からの対話(面談)の申込みに対し、原則として取締役

又は執行役員が面談に臨んでおります。

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