プレステージ・インターナショナル(4290 東証一部)
顧客の非中核業務をアウトソーシング受託する独立系 BPO 企業
コールセンターのスタッフ増員の成否が、中期的な成長の鍵となろう
業種:サービス業
アナリスト:松尾 十作
◆ 独立系の BPO 専業企業
・プレステージ・インターナショナル(以下、同社)グループは、顧客企業の ノンコアビジネスのアウトソーシング需要を取込み、成長してきた独立系 BPO 専業企業である。13 年 12 月に東証二部より一部に指定された。
◆ 15 年 3 月期上期決算
・15/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、前年同期比 11.0%増収、 30.1%経常増益であった。
・同社の期初予想に対する達成率は、売上高 100.7%、経常利益 118.9% であった。利益が計画を大きく上回ったのは、コールセンターの要員採 用が当初計画に達せず経費が未消化となったことに加え、業務の効率 化、円安の進行等により利益が押し上げられたためである。
◆ 15 年 3 月期業績予想
・15/3 期について同社は、上期の状況を踏まえ前期比 8.0%増収、6.8% 営業増益、14.6%%経常増益予想とし、期初予想の10.2%増収、6.8%営 業増益、12.8%経常増益から若干修正された。
・証券リサーチセンターは、15/3 期業績予想を同社予想とほぼ同水準とし た。円安メリット、経営改善効果、新規契約の獲得及び既存受託業務の 拡大を見込み、成長に向けた先行投資負担を吸収可能と判断した。
◆ 投資に際しての留意点
・コールセンターなど施設の拡充が順調に進んでいるが、要員の確保及 び教育が、業容拡大のポイントとなろう。
・為替(円安はプラス)、顧客企業の業績動向、アウトソース及び内製化な どの事業戦略により、同社の業績は影響を受ける点に留意したい。