ダイショー(2816 東証二部)

2014/07/18

14 年3 月期は即食系新製品の伸長等により想定以上の増収となるが減益決算
厳しい収益環境が続く中で惣菜部門向け(業務用)と新製品に注力する方針

業種:食料品
アナリスト:柴田郁夫

◆ たれ、スープなど調合調味料を主力とする食品メーカー
・ダイショー(以下、同社)は、「味・塩こしょう」「焼肉のたれ」「鍋スープ」 など、調合調味料を主力とする食品メーカーである。
・スーパー等の生鮮部門(小売用)における店頭プロモーションに強みを もつが、惣菜部門向け(業務用)の販路開拓等にも注力している。

◆ 14 年3 月期は増収ながら減益決算
・14/3 期決算は、売上高18,520 百万円(前期比7.8%増)、営業利益711 百万円(同36.0%減)となり、証券リサーチセンター(以下、当センター) 並びに会社予想を上回る増収ながら減益であった。
・たれ、スープ類が惣菜部門向けに伸長したことや、即食系新製品が想 定以上に好調であったことが増収に寄与したものの、減価償却費の増 加や原材料費の高騰などが利益の足を引っ張った。

◆ 15 年3 月期は増収増益を見込む
・15/3 期について同社は、売上高19,450 百円(前期比5.0%増)、営業 利益800 百万円(同12.5%増)と増収増益を見込んでいる。
・当センターでも、惣菜部門向けや即食系新製品が好調を持続している ことや、業務効率化による損益改善が見込めることから会社予想の達 成は可能と判断している。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、14/3 期実績や15/3 期の業績予想を踏まえ、前回レポ ート(13 年12 月発行)の中期業績予想を修正した。即食系新製品の伸 長等により売上高予想を増額修正した一方で、原材料費の高騰や販 路開拓の費用増等を考慮して利益予想を減額修正した。
・17/3 期までの年率成長率として売上高を3.4%、営業利益を8.2%と見 込んでいる。惣菜部門向けの販路開拓や即食系製品の展開等が成長 を牽引するものの、厳しい収益環境が続く中で営業利益率の大幅な回 復には慎重な見方が必要と判断した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。