キタムラ(2719 東証二部)

2014/07/04

14 年3 月期はハード部門(スマホ、デジカメ)の伸長等により想定以上の増収増益
15 年3 月期は消費税増税に伴う駆け込み需要の反動から減収減益を見込む

業種:小売業
アナリスト:柴田郁夫

◆ 写真専門店「カメラのキタムラ」等をチェーン展開
・キタムラ(以下、同社)は、写真専門店「カメラのキタムラ」を軸に全国に 1,311 店をチェーン展開する業界最大手である(14/3 期末)。

◆ 14 年3 月期決算は増収増益
・14/3 期決算は、売上高152,077 百万円(前期比9.2%増)、営業利益 2,536 百万円(同23.1%増)となり、証券リサーチセンター(以下、当セン ター)並びに同社予想を上回った。
・想定以上に好調であったハード部門(スマホ、デジカメ)が増収に寄与 したが、消費税増税前の駆け込み需要も後押ししたと見られる。
・ハード部門の構成比が高まったことから原価率が上昇したものの、不 採算店舗の閉鎖等により営業利益率は若干改善した。

◆ 15 年3 月期は減収減益を見込む
・15/3 期について、同社は、売上高147,500 百円(前期比3.0%減)、営 業利益2,150 百万円(同15.2%減)と駆け込み需要の反動から減収減 益を予想している。
・当センターでは、売上高147,000 百万円(前期比3.3%減)、営業利益 2,000 百万円(同21.1%減)と同社予想を下回る水準を見込んでいる。 駆け込み需要の反動を同社予想よりも厳しく見積もっているためであ る。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、14/3 期実績や15/3 期業績予想を踏まえ、前回レポー ト(13 年12 月発行)の中期業績予想を増額修正するとともに、新たに 17/3 期の業績予想を策定した。14/3 期実績を基準として17/3 期までの 成長率は、売上高で年率0.2%、営業利益で同0.8%を見込んでいる。
・駆け込み需要の影響を除いても、前回予想を上回る業績の伸びが見 られるハード部門等を中心に売上高予想の水準を引き上げた。また、 売上成長に伴って営業利益率は緩やかに改善すると想定した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。