ビリングシステム(3623 東証マザーズ)

2014/03/31

企業の決済業務をサポート、個人のFX取引の資金移動や損保業界の決済を支援
QR コードを介した新しい決済ソリューション事業育成費用で14/12 期営業減益へ

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾十作

◆ 決済業務とキャッシュフローの効率化をサポート
・ビリングシステム(以下、同社)は、企業の決済業務とキャッシュフローの 効率化をサポートしている。具体的には、インターネットを利用して、企業 の経理業務である資金回収、支払い、資金繰り等の業務及び資金活用 の効率化を支援するサービスを提供している。

◆ 13 年12 月期は営業黒字転換
・13/12 期決算は、売上高1,326 百万円(前期比0.9%減)、営業利益109 百万円(前年同期は95 百万円の損失)であった。
・前期比微減収となったのは、ファイナンス他サービス売上高が大きく減 少し、クイック入金サービス、収納代行サービスの増収で補いきれなかっ たためである。営業利益の黒字転換は、12/12 期に計上した排出権の評 価減がなくなったこと、売掛債権及び貸付金等の回収懸念に伴い計上し た貸倒引当金繰入額がなくなったためである。

◆ 14 年12 月期は積極策で営業減益へ
・14/12 期について同社は、売上高1,419 百万円(前期比7.0%増)、営業 利益53 百万円(同51.2%減)を見込んでいる。売上高では送金代行サ ービス等の増収を見込んでいる。営業利益の大幅な減少は採算性の高 いクイック入金サービスの減収と、決済ソリューション(以下、znap)の事業 化のための増員見込みから売上総利益率の悪化を予想しているためで ある。
・証券リサーチセンターの予想は、従来予想を修正し、同社予想と同じ水 準を見込んでいる。主にznap を事業化するための要員増に伴い売上総 利益率を前回34.2%から29.7%と見込んだためである。

◆ 投資に際しての留意点
・znap の将来性を評価し、13 年7 月頃より出来高増を伴い株価が乱高下 している。同社株への投資には、まだznap の先行きが見通しづらい点に 留意すべきだろう。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。