ブイキューブ(3681東証マザーズ)

2014/03/31

業種:情報・通信業
アナリスト:高坂茂樹

1.会社概要
・ブイキューブ(以下、同社)は、Web ブラウザを利用したオンライン会議サ ービス等を実現するソフトウェアを開発し、主にクラウド型サービスとして 提供している。
・国内ビジュアルコミュニケーション市場は約420 億円、うちWeb 会議市場 は約101 億円で、同社はWeb 会議市場占有度首位と推定される。

2.財務面の分析
・リーマンショック以後、クラウド型サービスに対する企業のニーズが高まっ た。当初は営業経費を月額課金収入で賄えず経常赤字に転落したが、 13/12 期売上高経常利益率は10.4%と収益性が改善してきた。
・企業向けクラウド型サービスを展開するサイボウズとの比較では、同社の 収益性指標が高く、安全性指標は同等である。

3.非財務面の分析
・クラウド型ビジュアルコミュニケーションサービスを実行する自社開発のソ フトウェア資産と、4,000 社を超える顧客基盤、ソリューションを導き出す 営業スタッフが同社の競争力の源である。
・同社はストック型ビジネスモデルを確立している。ユーザビリティに拘った 商品開発を推進した経営陣も評価に値しよう。

4.経営戦略
・M&A 等により、顧客基盤及び業界特化型ソリューションの幅を広げる戦 略を打ち出している。
・海外戦略についてはアジア地域を中心にサービス提供国を拡大すると ともに、中国及びASEAN 地域で人材投資を進める意向である。

5.業績予想
・同社の14/12 期業績見通しは、前期比86.3%増収、90.6%営業増益であ る。大幅増収の要因は、国内クラウド型サービスの堅調な推移、海外事 業の拡大、競合会社の買収効果等である。
・証券リサーチセンターでは、上場による知名度向上及び買収戦略により 顧客基盤がさらに拡大し、中期的に高成長を持続できると予想する。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。