日本ファルコム(3723 東証マザーズ)

2014/03/14

コンピュータゲームメーカーの老舗、PS が主なプラットフォーム
14 年9 月期は主力シリーズの続編投入で二期連続最高益へ

業種:情報・通信業
アナリスト:高坂茂樹

◆ 事業内容
・日本ファルコム(以下、同社)は、小規模ながら老舗のコンピュータゲーム メーカーである。かつてPC向けゲームで一時代を築いたが、現在はプレ イステーションを主なプラットフォームとしている。
・代表作「軌跡」シリーズは、初期出荷20 万本超に達する人気作である。 小規模ゆえに寡作だが、他のプラットフォームへの移植や国外販売の権 利許諾等に伴うライセンス料は同社の大きな収益源になっている。

◆ 13 年9 月期実績
・13/9 期決算は前期比44.7%増収、107.9%営業増益となり、売上高、利益 共に過去最高を更新した。「軌跡」シリーズの新作「閃の軌跡」が初期出 荷20 万本超で前作を上回るヒットとなったことが主因である。
・ライセンシーによる既存作品の海外販売や他のプラットフォームへの移 植等が進み、ライセンス部門の売上高も前期比21.5%増と伸長した。

◆ 14 年9 月期予想
・14/9 期について同社は、前期比3.2%増収、5.5%営業増益を見込んで いる。「閃の軌跡Ⅱ」の発売、海外販売地域の拡張、スマートフォン用ゲ ームアプリの自社制作等により、連続最高益を目指すとしている。
・証券リサーチセンターでは前期比8.7%増収、15.5%営業増益を予想す る。前作の成功により続編「Ⅱ」の初期発注量がさらに増加すると想定し ている他、海外販売の拡大によるライセンス収入の増加も見込んでいる。

◆ 投資に際しての留意点
・同社の株価は、13 年に二度、ソーシャルゲーム関連のニュースで急騰し た。業績への影響は全く未知数であるが、認知度上昇による同社製品の 新規ユーザー獲得効果が期待できよう。
・決算期末の9 月に大幅な業績修正が公表されることが多いことに留意し ておきたい。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。