夢展望(3185 東証マザーズ)

2014/03/14

業種:サービス業
アナリスト:柴田郁夫

1.会社概要
・夢展望(以下、同社)は、若年女性向けの衣料品通販サイトを運営してい る。SPA(製造小売り)による自社ブランドをE コマース(以下、EC)サイト にて販売する点に特徴がある。
・「安くて可愛い」自社ブランドとスマートフォン経由による利便性が、ター ゲット層の支持を受けて成長を実現してきた。

2.財務面の分析
・13/9 期決算は、スマートフォン経由の売上構成比率の上昇とともに会員 数が拡大し、前期比で増収増益となったものの、円安による仕入原価の 上昇等で、同社予想には未達となった。
・14/9 期業績予想について、証券リサーチセンター(以下、当センター)で は、売上高7,700 百万円(前期比13.8%増)、営業利益100 百万円(同 40.1%減)と同社予想よりも保守的な水準を見込んでいる。既存ブランド の伸び率と新規ブランドによる上乗せの売上高について同社予想よりも 慎重な見方をしたことが理由である。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、SPA 型ファッションEC という新たな事業モデルを他 社に先駆けて確立したところにある。SPA とEC の利点を組み合わせると ともに、様々な試行錯誤により蓄積されたノウハウが生かされている。

4.経営戦略
・同社の成長戦略は、マルチブランド化によるターゲット層の拡大とオムニ チャネル戦略の2 軸である。
・これまでの事業モデルの延長では、類似ブランドの出現等を含めて成長 が鈍化する可能性を否定できない。2 つの戦略軸の進展が注目される。

5.アナリストの評価
・当センターでは、16/9 期までの成長率について売上高は年率13.9%、 営業利益は同46.0%を見込んでいる。
・既存ブランドの着実な伸びと新規ブランドによる上乗せが同社の 中期的な成長を牽引するものと予想している。

>>続きはこちら(697KB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。