ヨネックス(7906 東証二部)

2014/01/10

バドミントンで世界のトップブランド持つスポーツ用品メーカー
円安により海外市場でのバドミントン用品の競争力が回復し大幅増益へ

業種:その他製品
アナリスト:高坂茂樹

◆事業内容
・ヨネックス(以下、同社)は、バドミントン、テニス、ゴルフ等のスポーツ用 品メーカーで、特にバドミントンでは世界のトップブランドとみられる。スポ ーツウェアやシューズの企画販売、ゴルフ場運営も行っている。
・同社は、高機能製品の開発と、トッププロとの用具使用契約によるブラン ディングや若年層向けの競技指導教室開催等のマーケティング活動に 注力している。同社の広告宣伝費は売上高の14%に達する(13/3 期)。

◆14 年3 月期上期実績
・14/3 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、前年同期比10.4%増収、 123.5%営業増益となった。売上高の伸びは、円安により国際競争力を回 復したバドミントン用品のアジア圏等での伸長が貢献した。
・輸入原材料価格の上昇等により売上総利益は前年同期比7.2%増に止 まったが、広告宣伝費の効率的な活用等で販売費及び一般管理費が同 0.4%増と抑制され、売上高営業利益率は同2.3%ポイント改善した。

◆14 年3 月期通期予想
・14/3 期について同社は前期比8.0%増収(期初4.9%増)、50.9%営業増 益(同32.8%増)を見込み、期初予想を上方修正した。14/3 期上期に比 べ増益率が縮小するのは同下期にマーケティング活動を活発化させる 想定のためである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では同社予想を若干上回る前 期比8.6%増収、57.0%営業増益を予想する。消費増税前の仮需や、円 安による海外売上高の円換算額のかさ上げ効果を強く見込んだ。

◆投資に際しての留意点
・国内売上比率が6 割弱の同社にとって、わが国人口の減少及び少子高 齢化の進行は、収益基盤の縮小につながるリスク要因である。
・少子化対策としてスポーツジャンルの拡張を進めているが、製造技術で 差別化できず、新たな競争力の獲得に迫られていると考えられる

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。