理研ビタミン(4526 東証二部)

2014/01/10

家庭用食品から化成品改良剤まで幅広い製品ポートフォリオを保有
国内は震災復興を急ぎ、アジア展開で持続的成長を目論む

業種:食料品
アナリスト:馬目俊一郎

◆独自技術で家庭用食品から化成品改良剤まで広い領域をカバー
・理研ビタミン(以下、同社)は、抽出技術と分子蒸留技術で家庭用食品 から化成品向け改良剤まで幅広い製品アイテムを持つ食品メーカーで ある。
・同社は15/3 期を最終年度とする中期経営計画に取り組み、東日本大震 災で被災した国内食品事業の復旧と、マレーシア子会社の改良剤生産 能力増強及び加工食品市場の拡大が見込まれるアジア販売を強化する 方針である。

◆上期は国内食品事業と海外事業の寄与で50.9%営業増益
・14/3 期上期は売上高が前年同期比11.2%増の410.8 億円、営業利益は 同50.9%増の23.7 億円であった。海外事業が円安効果と欧州向け冷凍 食品の回復が貢献したことに加え、国内食品事業の家庭用が好調であ った。

◆同社は期初の14/3 期予想を据え置き
・14/3 期について、同社は売上高が前期比10.2%増の855.0 億円、営業 利益は同30.5%増の47.0 億円と、期初予想を据え置いた。
・証券リサーチセンターも前回レポート(13 年6 月発行)の業績予想を継続 し、14/3 期は売上高が前期比9.8%増の852.0 億円、営業利益は同 30.5%増の47.0 億円を見込む。

◆投資の際の留意点
・同社の配当政策は、連結配当性向30%以上を目標としている。当センタ ーは14/3 期が年40 円配、15/3 期以降は利益成長を背景に年2 円程度 の増配を予想する。
・同社のビジネスモデルはリスク分散型だが、事業リスクは原材料のパー ム油やわかめなどの原料価格高騰リスクや、中国、マレーシア、インドな どのカントリーリスクなどが挙げられよう。

>>続きはこちら(477KB)


一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。