WDBホールディングス(2475 東証一部)

2014/01/10

理学研究職の派遣を主力とする人材サービス大手
派遣職種の拡大、M&A による新事業進出等の成長戦略を推進

業種:サービス業
アナリスト:高坂茂樹

◆事業内容
・WDBホールディングス(以下、同社)は、公的機関や化学及び医薬系企 業の研究所への理学系研究職の派遣を得意とするWDBを中核企業と する人材派遣グループの持株会社である。
・同社の強みとして、理学系研究分野において、イ)民間企業や公的研究 機関等から獲得した信用、人材供給元の大学関係者等への高い知名度、 豊富な登録者数などが挙げられる。

◆14 年3 月期上期実績
・14/3 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高12,369 百万円(前 年同期比4.0%増、期初予想比98.1%)、営業利益838 百万円(同順で 18.6%減、78.9%)であった。
・製薬関係等の企業の一部に新規派遣社員採用手控えの動きがあり、増 収ながらも計画未達に終わる一方、営業職員等の増員、新規出店等を 計画通り進めた結果、営業利益率は前年同期比1.9%ポイント低下した。

◆14 年3 月期通期予想
・同社の14/3 期通期予想は売上高26,000 百万円(前期比6.9%増)、営業 利益2,010 百万円(同7.4%減)で、いずれも期初予想から減額した。ただ、 下期だけをみると前年同期比増収、営業増益を予想している。
・証券リサーチセンター予想は売上高25,900 百万円、営業利益2,000 百 万円で、同社の業績予想は概ね妥当と判断した。研究開発投資減税等 の追い風があり、営業戦略次第で成長力の回復は可能と考えた。

◆投資に際しての留意点
・同社のビジネスリスクとして、為替変動等を契機とする理学系研究職を必 要とする顧客企業の国際競争力の低下、法令改正、事業領域拡張によ る成長戦略に適したM&A 対象企業の発掘の成否等に留意したい。
・証券リサーチセンターの予想通りに同社が15/3 期以降に利益成長力を 回復すれば、同社の株価は再評価される可能性があろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。