日本ケアサプライ(2393 東証マザーズ)
2014/01/10
福祉用具レンタル卸のトップランナー
介護事業者の後方支援強化でユーザーの囲い込みを進める
業種:サービス業
アナリスト:馬目俊一郎
◆三菱商事傘下の福祉用具レンタル卸大手
・日本ケアサプライ(以下、同社)は、三菱商事傘下の福祉用具レンタル卸 大手である。電動ベッドなどをレンタル事業者向けに貸し出すほか、情 報発信や共同購入プラットフォームの提供など介護事業者の後方支援 を行なっている。
◆14 年3 月期上期は減価償却費と販管費の増加で19.0%営業減益
・14/3 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高が前年同期比 11.6%増の52.6 億円、営業利益は同19.0%減の5.0 億円であった。営 業拠点数の増加で増収となったものの、減価償却費と販管費の増加が 利益を圧迫した。
◆同社の14 年3 月期予想は9.2%営業増益の見通し
・14/3 期について、同社は期初予想を据え置き、売上高が前期比9.8%増 の106.0 億円、営業利益は同9.2%増の12.5 億円を見込んでいる。
・証券リサーチセンターは、上期のレンタル資産投資と減価償却費が想定 以上に膨らんでいることから、14/3 期の売上高予想107.0 億(前期比 10.8%増)を継続するものの、営業利益予想は13.0 億円→11.0 億円(同 3.8%減)に下方修正した。
◆投資の際の留意点
・同社の配当政策は内部留保を勘案した業績対応の配当を基本とし、 14/3 期は3 期連続で年22 円配の見通しである。
・投資の際の留意点として、介護保険制度の見直しなどの事業リスクと、減 価償却済みレンタル資産売却により、業績が見通しと乖離する可能性が ある点が挙げられよう。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。