アプリックスIP ホールディングス(3727 東証マザーズ)

2013/09/20

13 年12 月期第2 四半期累計決算は減収、損失拡大
注目されるM2M 市場向けを軸に事業ドメインの再構築を急ぐ

業種::情報・通信業
アナリスト:柴田郁夫

◆M2M 市場向けへ収益モデルの転換を急ぐ
・アプリックスIPホールディングス(以下、同社)は、携帯電話向け組み込 みソフトを主体としたソフトウェア基盤技術事業と、携帯電話向けゲーム の開発及び配信、アニメ制作を展開するコンテンツ・サービス等事業の 2 つの事業を展開している。M2M(機器間通信)市場での新たな収益 モデルの構築を進めている。

◆ 13 年12 月期第2 四半期決算は大幅な減収減益
・13/12 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高3,235 百万円 (前年同期比16.1%減)、営業損失1,175 百万円(前年同期は627 百 万円の損失)、経常損失1,109 百万円(同632 百万円の損失)、純損失 1,109 百万円(同701 百万円の損失)と大幅な減収並びに赤字幅拡大 となった。
・従来型携帯電話市場の縮小や12/12 期より進めている事業整理等に 加え、ソフトウェア基盤技術事業における受託開発案件で品質問題が 発生したことが業績の足を引っ張った。

◆13 年12 月期会社計画は増収増益ながら営業損失を見込む
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、上期決算の状況から、 13/12 期の通期業績予想を前回レポート(13 年4 月発行)より減額修正 した。M2M 製品向けの売上増を見込むものの、上期に発生した品質 問題の影響の他、足元でスマートフォン向けの受託開発やゲームが想 定よりも苦戦していることが主な理由である。
・当センターでは、13/12 期業績予想の減額修正を踏まえ、中期業績予 想についても減額修正した。M2M 製品向けが同社の中期的な成長を 牽引するシナリオには変更ないものの、修正後の13/12 期業績予想を 起点として全体的な水準を切り下げた。16/12 期までの売上成長率とし て年率7.9%を見込むとともに、利益率も収益改善策や増収効果等に より徐々に改善していくものと予想する。

>>続きはこちら(520KB)


一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。