理研ビタミン(4526 東証二部)
2013/03/21
業種:食料品
アナリスト:馬目俊一郎
1.会社の概要
・同社は抽出技術と分子蒸留技術をコアテクノロジーに、家庭用食品から 化成品改良剤まで幅広い主力製品を揃える食品メーカー。
・同社のビジネスモデルは、コア技術をベースに息の長い製品を市場投 入しながら用途拡大で事業領域を水平展開。
2.財務面の分析
・13 年3 月期の会社予想は売上高が前期比3.5%増の780.0 億円、営業 利益は同44.1%増の37.0 億円を見込むも、営業利益は震災前の11 年 3 月期水準には届かない見通し。
・同社は13/3 期-15/3 期中期経営計画を遂行中。その骨子は国内食品 事業の震災復旧と、将来の成長を睨んだ海外子会社の設備投資。
3.非財務面の分析
・同社のビジネスモデルはリスク分散型。食品・化成品業界の川上から川 下分野まで幅広い顧客層を有し、事業領域の水平展開と海外事業のエ リア拡大で成長を加速させる方針。
4.経営戦略の分析
・コア技術をベースとした同社のリスク分散型ビジネスモデルを評価。一方、 課題はキッコーマンとのアライアンス強化や海外事業のエリア拡大策。
5.アナリストの評価
・同業他社とのバリューエーション比較から、現在の株価水準は短期的に 割安感に乏しい水準。 ・同社の妥当PER 水準を15.0 倍~24.0 倍と仮定し、これに当センターの 15 年3 月期予想EPS137.7 円を当てはめると、中長期的な適正株価水準 は2,000 円~3,300 円のレンジを想定。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。