ベネフィット・ワン(2412 東証二部)
2013/01/24
業種:サービス業
アナリスト:柴田 郁夫
1.会社の概要
・同社はパソナグループの連結子会社として、当該グループのアウトソーシング事業の中核を担う。主力の福利厚生事業は、業界トップの会員数を誇る。
・福利厚生事業を柱にインセンティブ事業やヘルスケア事業にも注力し、クロスセルによるシナジーを狙うとともに収益源の多様化を図る。
2.財務面の分析
・2012 年3 月期決算は増収増益。13 年3 月期の会社計画も増収増益を見込む。
・過去数年間は、売上成長に鈍化傾向が見られたが、収益性、安全性は高いレベルを維持。
3.非財務面の分析
・同社の知的資本は、福利厚生事業で積み上げた会員基盤と、そのノウハウによって形成される部分が大きい。その源泉は白石社長の経営手腕とその起業家精神を引き継ぐ社風にあると考えられる。
4.経営戦略の分析
・同社の目指す方向性は、ユーザー課金型の有料インターネットサイトを通したサービスマッチングにより、新たな「サービス流通」市場を創造すること。
・業界トップの会員基盤の上にスケールメリットの追求やクロスセルが展開できる同社には、他社にない優位性があると考えられる。
5.アナリストの評価
・中期的には福利厚生事業以外の部門が売上高成長を牽引する見通し。 15 年3 月期までの年平均成長率は売上高が+10.5%、営業利益は+ 9.6%を見込む。
・現在の株価水準はフェアバリューの範囲内。中期的な適正株価水準は 105,700 円~124,950 円のレンジを想定。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。