MCJ(6670 東証マザーズ)

2012/12/06

国内随一のBTO型PC メーカー。パーツ販売、液晶ディスプレイの企画販売等も併営。低下した収益力の回復に向け、PC製販2社の業務プロセス改善を推進する。

業種:電気機器
アナリスト:高坂 茂樹

◆ パーツ不振、PC単価下落で2013/3期・第2四半期は大幅減益
・2013/3期・第2四半期(累計)の業績は、売上高39,190百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益418百万円(同71.8%減)、四半期純利益389百万円(同56.1%減)。
・Windows8発売前の買い控えが懸念されたが、PC販売台数は増加し、売上高は微増を達成。PC販売単価の下落や、自作マニア向けPCパーツ販売の不振から、営業利益は大幅減益となった。

◆ 利益率回復へPC企画販売2子会社の業務プロセスを改革
・同社の通期業績予想は、売上高85,279百万円(前期比6.3%増)、営業利益1,478百万円(同37.7%減)、純利益1,104百万円(同36.6%減)。証券リサーチセンターでは、会社予想は概ね妥当と判断。PC年末商戦の活発化、CPU及びOSの世代交代による販価下げ止まりに期待する。
・持株会社CEOの高島氏がユニットコムの社長に就任し、業務プロセス改革に取り組む。マウスコンピューター及びユニットコムの重複する PC開発・製造業務の整理統合・パーツ共通化等を柱とする収益改善策を進めている。適格、迅速な改革が行われれば、中期成長性は再び高まろう。

◆ 中期的な観点での適正株価は274~305円と想定
・同社の株価は、過去2年間150円台を中心とする小幅なレンジで推移してきた。直近株価158円では、今期会社予想EPSに基づくPER7.3倍、実績PBR0.49倍。PC販売業としては割安に見えるが、PC周辺装置メーカーとの比較、時系列比較では割安感に欠ける。
・年末商戦の活発化や業務改革による収益性の改善が確認されれば、 PER 水準は上昇すると判断。中期的な観点による適正株価は、当センターの2015/3期予想EPS 30.5円、妥当なPERを9~10倍とすると274円(PBR0.76倍、配当利回り1.7%)~305円(PBR0.84倍、配当利回り1.5%)と算定される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。