FPG(7148 東証一部)
2012/11/20
業種:証券・商品先物業
アナリスト:松尾 十作
1.会社の概要
タックス・リース・アレンジメントの専業者である。航空機、船舶、海上輸送用コンテナを対象とした日本型オペレーティング・リースの組成・権利(匿名組合出資金)の販売・管理を行う、フロー型のフィー・ビジネスモデルの企業である。同分野の参入障壁は極めて高く、同社は高度な案件組成ノウハウと多くの組成・販売実績を持つ。2012年10月より、東証一部に指定替え。
2.財務面の分析
2009年9月期以降、3 期連続の増収増益。前2012年9月期は、売上・利益とも過去最高。今13年9月期も会社側は、前期比20%増収、13%営業増益を見込む。
当センターでは、東証一部への上場を背景とする信用力の向上と、法人税の繰り延べニーズの高まりなどが本格的に業績に寄与し、今・来期とも増収増益と最高益の更新を予想している。
3.非財務面の分析
同社は、金融商品の組成・販売を行うが、ノウハウ・人的資源とネットワークに依存したビジネスモデルである。このため、ノウハウの蓄積・共有、人材育成・増強及びネットワークの強化に注力している。
4.経営戦略の分析
経営基盤の強化及び成長戦略を促進するために、信用力・知名度の向上を図り、資金調達力の向上・組成案件の拡大・販売力の強化を着実に進めている。
5.アナリストの評価
同社は、タックス・リース・アレンジメントというニッチ市場の主要プレーヤーであり、急成長過程にある。高度な案件組成ノウハウ・実績と強固な販売ネットワークにより、組成・販売・管理まで一貫したサービスを提供していることが強みとなっている。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。