マルゼン(5982 東証二部)
2012/11/20
業種:金属製品
アナリスト:高坂 茂樹
1.会社の概要
・業務用総合厨房機器メーカー大手。外食チェーン、スーパーマーケット、福祉施設等の給食施設が主な顧客。主力製品はスチームコンベクション、フライヤー、食器洗浄機や調理台等で、冷蔵庫等は仕入販売している。
2.財務面の分析
・株式上場する他の厨房機器(調理器)メーカーと比べ、利益水準・収益性は高い。成長性は業界全体に低調。
・2013/2期会社予想は減収減益予想から、第2四半期決算を経て一転増収・増益予想に。当センターは中期利益成長力を年率約7%と予想。
3.非財務面の分析
・管理会計を戦略的に活用し、自社製品比率の向上、工場部門の稼働率上昇により高い収益性を実現。
・開発・営業・製造の各部門に顧客第一の経営理念が浸透。外食チェーンとの共同開発実績に、顧客からの信頼が窺われる。
4.経営戦略の分析
・顧客へのサービスレベルと、収益力の向上が課題。当面の戦略は都市部での営業拠点拡充とチラシなどによる地道なキャンペーン展開、新製品開発の継続、給食市場の攻略によるトップラインの伸長。中期的には製販一体の海外進出等を検討。
5.アナリストの評価
・保守契約の徹底、学校等給食市場の攻略などに成長余地があるが、グローバル展開にも期待したい。
・配当利回りの高さや時系列比較により、現在の株価は割安と判断。予想 PER6~9倍を妥当な水準として、当センター予想の15/2期予想EPSで算定すると、適正株価は650~970円となった。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。