パイプドビッツ(3831 東証マザーズ)

2012/10/12

事業コンセプトは顧客企業の情報資産を有効に活用する「情報資産の銀行」

業種:サービス業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ コア技術をベースに各業界のプラットフォーム提供を開始
・同社事業コンセプトは「情報資産の銀行」。事業セグメントは「情報資産プラットフォーム事業」、「メディアストラテジー事業」、「EC 運営事業」の3 事業を営む。
・同社はコア技術の「スパイラル」をベースにサービスラインナップを拡充させ、これまでの個別顧客へのソフトウェア提供から、今後は各業界の業務効率化を主眼にしたプラットフォーム提供に踏み込むことで、ターゲットの拡大と深耕で持続的な成長を狙う方針。

◆ 第2四半期決算は会社計画を上回る着地
・2013年2月期第2四半期決算は売上高が前年同期比35.9%増の11.0億円、営業利益は同76.2%増の1.4億円、四半期純利益は同49.6%増の0.8億円。これは会社計画を上回る内容で、情報資産プラットフォーム事業とメディアストラテジー事業が寄与。

◆ 会社側は通期計画を据え置き
・第2四半期決算が会社計画を上回ったにもかかわらず、同社は保守的に期初の2013年2月期計画を据え置いた。当センターでは予め会社計画の上振れを予想していたため、第2 四半期時点での上振れは想定内であり、前回レポート(12年6月発行)の13年2月期及び中長期予想を継続する。

◆ 適正株価バリュエーションはPER10倍~15倍を想定
・上場企業に競合会社が存在しないため、同業他社との株価バリュエーション比較は困難だが、同社は2013年2月期から利益成長ステージに入ったと推察されることから、株価バリュエーションはPER10倍~15倍程度の評価が可能と考えられる。これを基に当センターの16年2月期予想 EPS58.2円を当てはめると、中期的な適正株価水準は580円~870円のレンジが想定される。
・同社の株価は2012年5月後半から動意付き、変化率を示すボラティティを高めながら株価水準を切り上げている。同社は利益成長ステージに入ったと考えられるものの、直近の株価は短期的に割高な株価バリュエーションと考えられ、高いボラティティを鑑みると株価調整には留意が必要。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。