ブレインパッド(3655 東証マザーズ)

2012/08/20

データマイニングを基に企業のマーケティングをサポート

業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ データ分析に基づいたマーケティング施策を提供
・同社はB to C企業(消費関連企業)などから預かった販売データを分析し、その結果導き出された施策を顧客企業のマーケティングに役立てるサービスを提供する。
・事業セグメントは蓄積データの分析業務を受託する「アナリティクス事業」、CRM&分析ソフトの販売とシステム構築の「ソリューション事業」、分析技術を利用したWebサービスを提供する「ASP関連事業」の3事業で構成される。
・「売れない時代」の到来で消費者の多様化したニーズを取り込む製品開発や、個別ニーズに合わせたOne to Oneマーケティングの重要性が増す中、B to C企業は購買情報や顧客情報などの膨大な「ビッグデータ」解析を基にしたマーケティング手法を取り入れ始めており、同社のコア技術に対する需要が高まっている。

◆ 12年6月期は営業利益78.7%増益を達成
・2012年月期決算は売上高が前期比44.4%増の19.4億円、営業利益は同78.7%増の3.3億円、当期純利益は同69.47%増の1.8億円で着地。 KPIとして注目される12年6月期末の取引社数は前期比33社増の130社に達し、一部顧客への依存度低下でリスクを分散させるとともに、同社の顧客基盤に厚みが増している。

◆ 13年6月期は持続的成長に向けた投資を計画
・2013年6月期の会社計画は売上高が前期比27.0%増の24.7億円、営業利益は同12.0%増の3.7億円、当期純利益は同1.9億円を見込む。売上面では取引社数の増加でアナリティクス事業の拡大を見込むとともに、提供ソフトのラインナップ拡充でASP関連事業も伸長する見通し。一方、利益面では持続的な利益成長に向けたインフラ投資や人材教育、ソフト開発などの投資負担増で、営業利益の伸長率は一時的に減速する見通し。

◆ 長期的な適正株価水準は1,670円~2,500円を想定
・現在の株価バリュエーションは割安感に乏しいため、短期的にはダウンサイドリスクが高いと考えられる。しかしながら、今後4年間の年平均成長率は売上高が22.9%成長、営業利益は33.0%成長が見込まれることから、適正株価水準はアナリストの2016年6月期予想EPS166.9円を前提に1,670円~2,500円のレンジが想定される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。