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2012/07/19

ジェネリック医薬品通知や糖尿病重症化予防などで国民医療費圧縮に寄与

業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ ジェネリック医薬品通知と調剤向けシステムの2本柱
・同社の主な事業は、保険加入者向けにジェネリック医薬品通知を提供する医療関連情報サービスと、調剤薬局や医療機関向けレセプトの開発・販売を行う医療関連情報システムの2部門。
・コア事業の医療関連情報サービスは、ジェネリック医薬品通知で患者の医薬品に対するコスト意識を高め、公的保険を運営する保険者の薬剤費削減が目的。
・2013年3月期からは、ジェネリック医薬品通知をベースに糖尿病重症化予防や重複受診者指導などをセットにした新サービス「ヘルスケアやまと」を国保向けに拡販する方針。

◆ 12年3月期は健康保険の解約と料金形態変更が響く
・2012年3月期決算は売上高が前期比2.6%減の21.4億円、営業利益は同36.4%減の0.69億円、当期純利益は同77.4%減の0.17億円。医療関連情報システムは11年3月期に買収した子会社の通年寄与で 44.1%増収となるも、医療関連情報サービスが健保2組合の解約と一部料金形態変更で31.2%減収。利益面では子会社の通年連結による経費増が収益を圧迫。

◆ 13年3月期の会社計画は新システム投入遅れで減益見通し
・2013年3月期の会社計画は売上高が前期比11.8%増の24.0億円、営業利益は同88.6%減の0.08億円、当期純利益は0.0億円。前期獲得の国保新規契約分が上乗せされるものの、調剤薬局向けシステムの新バージョン投入遅れとプロダクトミックス悪化で収益性が低下。
・アナリストは健保の解約や料金形態の変更等で中長期業績予想を減額修正した。13年3月期についても新サービス「ヘルスケアやまと」の寄与を保守的に見積もり、会社計画の未達リスクを懸念。

中長期的な適正株価水準は310円~370円を想定
・上場会社に類似企業が存在しないため、同社の適正株価バリュエーションは新興市場全体の予想PER10倍~12倍、またはPBR1.0倍~1.1倍が妥当と考えられる。アナリストの16年3月期予想EPS30.8円を基に、新興市場全体の予想PER10倍~12倍を当てはめると、同社の中長期的な適正株価水準は310円~370円のレンジが想定される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。