モーションビート(2497 東証マザーズ)

2012/07/19

モバイルインターネット、特にスマートフォンに特化した広告事業を展開。新規プラットフォームサービスによる顧客基盤拡大で増益基調を持続する見込み。

業種:サービス業
アナリスト:高坂 茂樹

◆ DACグループでスマートデバイス向け広告事業を展開
・2012年3月にTOBによりデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)及び博報堂DY ホールディングスの連結子会社となった。親会社グループで同社はスマートデバイス向け広告事業を担う。

・スマートフォン用モバイル広告の効率的な配信を実現するプラットフォーム(PF)を広告主、媒体社の双方に提供。親会社グループの営業力を借りて採用社の拡大、他社PF との接続を進め、収益機会の拡大を狙う。

◆ 業績動向:2013/3期はPFサービス伸長で連続2桁増益へ
・前期業績は売上高5,193百万円(前期比4%減)、営業利益446百万円(同43%増)、純利益801百万円(同341%増)。高採算の自社開発商材への集中とミクシィ株売却抑制で減収も、自社商材伸長で増益を達成。

・担当アナリストの今期業績予想は、売上高54億円(前期比4%増・会社予想は55億円)、営業利益6 億円(同34%増・6億円)、純利益540百万円(同33%減・545百万円)。PFサービスの伸長、ミクシィ株売却益増額により、メール広告事業子会社の連結除外等のマイナス要因を消込み、増収・増益を見込む。

PFサービス事業の伸長を見込み、中期適正株価300~360円を予想
・足元の株価は、DACによるTOBのニュースを受けて年初来高値341円を付けた後、株式市場の低迷と共に反落し6月には220円の安値を付けた。税務上の繰越損があり税負担が僅少なため、経常利益を基準に算出した予想PERは5.4倍で、同業他社に比べ低水準にある。

・博報堂・DACグループ入りにより成長確度が高まったと考え、予想PER は東証1 部上場全銘柄平均の11倍台ではなく、12~14倍が妥当と判断。 2~3年程度先における適正株価は、担当アナリスト予想収益見通し(15/3期EPS30.2円)より、362~422円、割引率10%で割り戻した現在価値は272~317円となる。

>>続きはこちら(837KB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。