インドネシア経済の現状と展望~16年1-3月期GDP

2016/05/10
  1. 実質GDP成長率は前年同期比+4.92%でした。内需主導の底堅い景気拡大が続いています。
  2. エネルギー価格下落の影響もあり、インフレ率がターゲット内で推移、金融政策は緩和スタンスです。
  3. 政府のインフラ整備重視の姿勢は海外資本の呼び込みにもつながり、景気拡大に貢献しそうです。

消費と投資かみ合い安定成長持続

5月9日、インドネシア中央統計庁が発表した16年1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.92%でした。+5%を割り込んだものの、目立った減速ではなく、安定した経済成長が続いています。

内需主導の度合いが強まりました。最終消費が前年同期比+4.7%、固定資本投資が同+5.6%で、実質GDP成長率のほとんどに寄与しました。輸出入はそれぞれ前年同期比-3.9%、-4.2%と依然弱く、中国経済減速などの影響が出ています。ただし、純輸出は5期連続のプラス寄与でした。IMF(国際通貨基金)が4月に発表した実質GDP成長率予測では、16、17年いずれも0.2ポイント下方修正され、それぞれ+4.9%、+5.3%ですが、インフラ投資の効果などで、若干加速する方向は変わっていません。

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経済の安定度高める積極的なインフラ投資金

インフレも落ち着いています。エネルギー価格下落の影響もありますが、4月CPIは前年同月比+3.60%とターゲット(+3~5%)の範囲に収まっています。このため、BI(インドネシア中央銀行)は、今年に入って2度利下げを実施しました。IMFは今後もインフレは安定すると予測しています。

政府はインフラ投資に積極的です。16年予算ではインフラ整備に290兆ルピア(約2.5兆円)を割り当てています。名目GDP比2.5%です。こうした取り組みは、輸送コスト低減などの事業環境改善をもたらし、海外資本の流入を促進することにつながると期待され、インドネシア経済の持続的な拡大に貢献すると思われます。

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