米国市場は8月に入り、好調でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数やS&P500株価指数は最高値を更新しています。執筆時点で、市場では来月9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げを高い確率で織り込んでおり、このことが株式市場にもプラスに働いている印象です。今回は、金融環境以外の面で企業業績が堅調であり、アナリストが上方修正した銘柄をピックアップしてみます。
<条件>
・S&P500株価指数構成銘柄
・時価総額が1,000億円以上
・直近10期のうち収益成長が7期以上プラス
・カバレッジアナリスト数が3人以上
リストを見ると、過去1ヶ月でアナリストレーティングの上昇幅が大きかったのはマイクロソフト[MSFT]で、年初来で2倍以上のリターンとなっているパランティア・テクノロジーズ[PLTR]が続きます。AI関連やハイテク株は一部に割高感などが指摘されますが、アナリストの見通しは堅調なものであることがわかります。一方で、バイオテクノロジー企業のバーテックス・ファーマシューティカルズ[VRTX]や飲料・食品大手のペプシコ[PEP]、ダウ平均構成銘柄のハネウェル・インターナショナル[HON]などは年初来の株価推移は出遅れているものの、アナリストの評価は上昇しているようです。米国の利下げは確約されたものではありませんが、金融環境が後押しする可能性を考えて、業績見通しの良い米国株をウォッチしてみてもよいかもしれません。