GCC経営™分析レポート:ジェイフロンティア株式会社(東証グロース 証券コード:2934)
GCC経営™分析による25.9倍のアップサイドの可能性

2023/06/05

ベーシック ・ レポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)
本田泰三

7.7兆円と巨大な調剤薬局市場でSOKUYAKU経済圏を確立
 ジェイフロンティア株式会社(以下ジェイフロンティア、旧モバイルフロンティア株式会社)は2008年に広告代理店及び通信販売・卸売を目的として設立され、医薬品や健康食品の通販を柱にオンライン診療・薬宅配システム「SOKUYAKU」に注力し、2021年8月に東証グロースに上場した。企業理念「人と社会を健康に美しく」のもと、デジタル技術を活用してSOKUYAKU経済圏を確立を図ることで、ヘルスケアテックカンパニーとして社会全ての人々の健康で幸福な生活の実現に貢献しつつ、医療費抑制や効率的な医療体制整備に取り組む。7.7兆円と巨大な主要ターゲット市場の調剤薬局市場において、中⾧期アクションプランにおいて2025年300億円、2028年1,000億円の売上高を計画している。

インサイト獲得とITの強みでSOKUYAKU経済圏の圧倒的な改善サイクル実現
 ジェイフロンティアは、患者・医者・薬局を重要なステークホルダーとし、患者ファーストの顧客体験を通じて医者・薬局との良好な関係構築を図る。ユーザー数を増加させつつ医者・薬局と連携強化を進め、それぞれの最大ニーズ患者:快適な医療体験、医者:初診患者の獲得、薬局:医薬品の販売を充足させる価値創造サイクルの確立が期待される。ここでは、中村社⾧の経歴にある、ドラッグストアのマネジメント、広告代理店的なアナログ・デジタルでの営業能力、ITの知見が活用されることによる圧倒的な改善サイクルが重要となる。また、D2C商品のラインナップを拡大しつつ、SOKUYAKUの利便性向上とエリア拡大を進めることにより、相互送客体制のさらなる強化が期待される。
急速なシェア拡大のための広告投資により足元は赤字であるが、2025年5月期計画で
は営業利益25億円となっており、急速なROICの改善(22.5%と推計)が見込まれる。

10年成⾧シナリオ次第で、最大アップサイド25.9倍
 株主価値をGCC経営™のフレームワークにより「超過利潤法(「巻末資料2」参照)」で試算した。結果として、価値創造プロセスの概念が実装・実現する前提で、10年分の成⾧価値を織り込めば、株主価値は3,026億円、現状の時価総額の約25.9倍と推計された
(本文「インベストメントサマリー」参照)。

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TIW/ANALYST NET
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