新日本製薬<4931> 中長期の成長に向けて第2の「定番商品」を開発・投入できるかに注目

2020/07/13

オールインワン化粧品でトップシェアのブランドを持つファブレスメーカー
中長期の成長に向けて第2の「定番商品」を開発・投入できるかに注目

業種: 化学
アナリスト: 藤野敬太

1.会社概要
・新日本製薬(以下、同社)は、オールインワン基礎化粧品やヘルスケア商品のファブレスメーカーで、「パーフェクトワン」はオールインワンスキンケア化粧品の分野でトップシェアを獲得している旗艦ブランドである。

2.財務面の分析
・14/3期を起点とする19/9期までの平均成長率は、売上高は年率12.5%、経常利益は同4.4%だった。14年に「パーフェクトワン」へのリブランドのため、15/3期と16/3期に広告宣伝費を大幅に増額して利益率の低下を招いたが、トップシェア獲得等の効果を得て増収につながった。
・通販主体で展開する上場化粧品会社との比較では、成長性指標が総じて他社より高いものの、売上拡大に向けての費用増で売上高営業利益率は他社より低く、また、自己資本比率も他社より低い。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、データベースマーケティングのノウハウの蓄積(組織資本)と、そのノウハウを蓄積し続けてきた現代表取締役社長の存在(人的資本)にある。この蓄積があったからこそ、旗艦ブランドのリブランディングを決断することができ、「パーフェクトワン」をオールインワン化粧品のトップブランドに押し上げることに成功した。

4.経営戦略の分析
・対処すべき課題として、商品力の強化、販売チャネルの多様化、費用構造の見直しが挙げられる。
・同社は「定番商品」の拡充を事業戦略の根幹とし、「パーフェクトワン」の更なる定番化を進めていく。ヘルスケア領域での新たな定番商品の拡充に向けては、30代女性とEC販売に適した商品開発を行う方針である。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、競争優位性の源泉は磨き続けてきたデータベースマーケティングの仕組みにあると評価している。EC販売に適した商品開発を志向し、また、卸売販売が増加傾向にあることから、コールセンター経由の通信販売で顧客のニーズを拾い上げていくという同社のビジネスモデルの強みが発揮しづらくなる可能性もあろう。売上構成比の変化とともにビジネスモデルをどう改良していくかに注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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