今週の注目レポート (5月16日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●フレクト(4414)【 1→2+】
「投資評価引き下げも依然株価は割安、26/3期は30%営業増益へ」
投資評価を「2+(Outperform)」へと引き下げる。25/3期決算並びに会社側の業績ガイダンス等を踏まえ、TIW予想を更新。売上拡大の趨勢が想定より緩やかなことに鑑みた。他方、持続的な収益成長が見込まれるなか、バリュエーション面からみて、株価は割安水準にあるものと判断する。25/3期業績は、売上高7,949百万円(前期比15%増)営業利益1,085百万円(同43%増)。売上高、利益とも過去最高。26/3期の会社予想は、売上高9,600百万円(前期比21%増)、営業利益1,429百万円(同32%増)。「売上高100億円達成時期」については、計画を後ろ倒しとした格好。プライム市場上場の利益基準充足を企図した利益計画が示された。
予想ROE:27.1% PBR:5.2倍、来期予想PER:14.1倍、来期予想EPS成長率:16%
株価(5/16 終値):2,445円 Fモデルによる理論株価:2172円(5月12日by岩元泰晶)
●スズキ(7269)【 1→1】
「26/3期は円高、原材料高、関税影響などにより2桁営業減益を同社は計画」
TIWでは目標株価は2,700円を維持し投資評価は「1」を継続する。理由は25/3期は売上収益、営業利益がともに過去最高となり、小さなクルマで稼ぐビジネスモデルで営業利益率11.0%(前期は9.2%)確保の好決算、25/3期決算は、日本国内での価格改定や登録車の販売伸長、インドからアフリカ、中近東、中南米への輸出拡大等による売上構成改善が大幅営業増益に寄与しており稼ぐ力の向上を示す内容となった、26/3期は2桁営業減益を計画も外部要因悪化影響を除く実力では増益を見込み、稼ぐ力を示す内容となったことが評価できる、TIWは計画には上振れ余地があるとみることに加え、26/3期TIW予想PER10.5倍などの株価指標面もTIWは割安とみることなどによる。
予想ROE:9.2% PBR:1.2倍、来期予想PER:9.7倍、来期予想EPS成長率:8%
株価(5/16 終値):1,769.5円 Fモデルによる理論株価:2069円(5月14日by高田悟)
●INFORICH(9338)【 1→1】
「1Qは44%増収114%営業増益と力強い収益成長を顕示、依然株価の評価余地大」
投資評価「1(Buy)」をする。目標株価は7,340円。目標株価並びにTIW業績予想は前回に同じ。25/12期1Q(1~3月)の連結業績は、売上高3,001百万円(前年同期比44%増、前期途中から連結した子会社を除く実質ベースでは20%増)、営業利益267百万円(同114%増)となった。EBITDAは774百万円(同119%増)だった。国内外で主力のChargeSPOTレンタルが大きく伸長。バッテリースタンド設置台数がグローバルで増加したことが、主なドライバーとなった。他方、国内の人流が天候不良により乏しかったことなどから、台当たりMAU(Monthly Active User:月間アクティブユーザー)は減少した。
予想ROE:32.1% PBR:7.0倍、来期予想PER:15.2倍、来期予想EPS成長率:19%
株価(5/16 終値):3,295円 Fモデルによる理論株価:3174円(5月15日by岩元泰晶)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

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