FRBは金融引き締めの終了を示唆(2019年1月) 利上げは打ち止め、年内にバランスシート縮小停止か
FRBは金融引き締めの終了を示唆(2019年1月)
【ポイント1】政策金利は据え置き
■米国の連邦準備制度理事会(FRB)は、1月29日、30日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標レンジを2.25%~2.50%で据え置くことを決定しました。
【ポイント2】経済への評価も前回と同じ
■国内経済の評価は、ほぼ前回と同じで、「景気と雇用は堅調な速度で拡大」、「物価上昇率は+2%近傍にとどまり、長期のインフレ期待にほぼ変化なし」でした。
【今後の展開】ハト派へスタンスを転換
■今回のFOMCのポイントは、金融政策に対するスタンスの大きな変更です。
■先ず、利上げについては、前回までの「幾分かの、さらなる漸進的な利上げが妥当」との文言に替わり、「抑制されたインフレ圧力等を踏まえると、今後の利上げを判断するうえで、委員会は辛抱強くなれる」という文言が挿入されました。会合後の会見でパウエルFRB議長が「インフレ加速のリスクは消滅」と述べたことを考え合わせると、利上げは終了と考えることができます。
■FRBのバランスシート(BS)縮小プログラムについては、パウエル議長が「プログラム終了の時期が早くなり、終了後のBSの規模も事前の想定より大きくなる見通し」と語っています。おそらく19年内にもBS縮小プログラムは終了すると考えられます。
■このようにFRBはスタンスを大きくハト派に転換しましたが、それを受けて30日の米国市場は大きめに反応しました。株価や債券価格は好感して上昇(債券利回りは低下)、外為市場では米ドルが日本円、ユーロといった主要通貨に対して下落しました。
(2019年1月31日)
印刷用PDFはこちら↓
FRBは金融引き締めの終了を示唆(2019年1月) 利上げは打ち止め、年内にバランスシート縮小停止か
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会