運用者の視点:『港珠澳大橋』が開通

2018/11/20

運用者の視点:『港珠澳大橋』が開通

「マーケット・キーワード」では、弊社のアジア株式運用者が運用業務を通して気付いたり、見出したことを“運用者の視点”として定期的にお届けしています。急速かつダイナミックに変革が進む、中国・アジア地域の経済やマーケットの“今”を、独自の視点でお伝えできれば幸いです。今回は、今年10月に開通した、香港とマカオ、珠海市をつなぐ、世界最長の海上橋『港珠澳大橋』についてです。

【ポイント1】香港とマカオ、珠海市をつなぐ世界最長の海上橋

■今年9月に香港と中国広東省の広州市を結ぶ「広深港高速鉄道」が開通したのに続き、10月には香港とマカオ、珠海市をつなぐ、世界最長の海上橋『港珠澳大橋』が開通しました。その開通式典には習近平国家主席が出席しており、中国にとっていかに重要なプロジェクトであるかがわかります。『港珠澳大橋』という交通インフラの新たな柱を得て、都市間の連携を深めて産業の集積と高度化を進め、東京やニューヨークなどに匹敵する経済圏として発展させることを目的とする、「グレーターベイエリア構想」は、大きく前進することになります。

【ポイント2】香港ー珠海市は約45分に

香港ーマカオは約30分に

■『港珠澳大橋』は、海底トンネル部分と橋梁、人工島などからなる全長55㎞のプロジェクトです。2009年に着工し、約10年の歳月と総工費1,000億元(約1兆6,000億円)超をかけて完成しました。

■この開通により、これまで陸路で約4時間かかっていた香港と珠海市の移動は、一気に45分程度に短縮されました。また、香港とマカオの移動は、従来のフェリーで約1時間に対して、約30分で自動車で行き来することが可能になりました。

 

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【今後の展開】橋の開通で珠海市が飛躍的発展も

■『港珠澳大橋』の開通を最も待ち望んでいたのは、世界有数のカジノを持つマカオだと言われてきました。しかし、もう少し長い目でみると、この開通によってグレーターベイエリアの東側の大都市と短時間でつながる珠海市が受ける恩恵もマカオと同等かそれ以上に大きいのではないかと感じられます。

■グレーターベイエリアの中では、香港から近い深セン市が中国のイノベーションセンターとして存在感を高めてきたのに対し、珠海市は出遅れ気味でした。しかし、珠海市では近年ハイテク企業の集積が急速に進んでいます。次の深センはどこか。その答えを考えた時、珠海市は有力候補として一気に台頭してくる可能性があるとみています。

(2018年11月20日)

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