世界の「投信マネー」の投資先はどこか 10月は日本株ファンドと中国株ファンドが流入超
世界の「投信マネー」の投資先はどこか 10月は日本株ファンドと中国株ファンドが流入超
MMFが299億ドルの流入超
■10月(第4週まで)の「投信マネー」は債券ファンドが▲304億ドルの流出超、株式ファンドが▲52億ドルの流出超となった一方、MMFは299億ドルの流入超となり、投信市場へ資金がとどまったもようです。
債券ファンドは「北米」、「GEM」が流入超
■債券ファンドは全体としては流出超ですが、「北米」と「GEM」が流入超でした。全体は▲56億ドル(前月+30億ドル)と3カ月ぶりに流出超となりました。内訳は先進国が▲54億ドル(同+55億ドル)、新興国が▲2億ドル(同▲25億ドル)でした。先進国は「北米」が+83億ドル(同+101億ドル)で7カ月連続の流入超でした。一方、「欧州」が▲62億ドル(同▲25億ドル)、「グローバル」が▲75億ドル(同▲20億ドル)とそれぞれ流出超過額が拡大しました。
■新興国は「GEM」が+9億ドル(同▲21億ドル)と流入超となる一方、「EMアジア」は▲9億ドル(同▲2億ドル)と5カ月連続の流出超となりました。
株式ファンドは「日本」と「中国」が流入超
■株式ファンドフローは、株式全体で▲52億ドルと4カ月ぶりに流出超に転じました。「日本」と「中国」への流入が目立ち、特徴的な流れが確認されました。
■先進国は▲101億ドルですが、「アジア(注3)」は113億ドルの大幅な流入超となりました。中心は「日本」(118億ドル)です。10月第3週(58億ドル)、第4週(53億ドル)と大幅な流入超となりました。また、「北米」は▲128億ドルの大幅な流出超となりましたが、10月第4週には22億ドルの流入超に転じました。
■新興国は6カ月ぶりに流入超に転じました。「EMアジア(注4)」の流入超過額が76億ドルと大きく拡大(8月10億ドル、9月18億ドル)したことが要因です。中心は「中国」(65億ドル)でした。
■世界の株式市場は、10月以降大きな変動が続いていますが、投信マネーはMMFで資金を滞留しつつ、出遅れ感の目立つ市場へと資金を振り向けたと見られます。
債券ファンドは「北米」が8カ月ぶりの流出超
■債券ファンドは先進国が▲277億ドルと「北米」(▲132億ドル)を中心に大幅な流出超となりました。「北米」の流出超は8カ月ぶりです。新興国は▲26億ドルと3カ月連続の流出超でした。
(2018年10月26日)
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