堅調に推移する豪州経済(2018年8月)雇用と個人消費が勢いを取り戻しつつある

2018/08/24

堅調に推移する豪州経済(2018年8月)雇用と個人消費が勢いを取り戻しつつある

【ポイント1】堅調に推移する雇用
持ち直してきた個人消費

■2018年7月の雇用者数は、短期の変動を除去したトレンド値で見て前月比2.7万人の増加となり、前月の同2.5万人増から小幅ながら加速しました。失業率は同0.1%低下の5.3%でした。

■一方、個人消費も、勢いを盛り返しつつあります。小売売上高のトレンド値を見ると、17年10月の前年同月比1.9%増を当面の底に18年6月の同3.1%増まで勢いを取り戻してきました。非資源企業の好調が、家計に波及しつつあるようです。

 
20180824as1
 

【ポイント2】政策金利は据え置き
RBAは利上げを急いでいない

■豪州準備銀行(RBA)は、18年8月7日に開催した金融政策決定会合で、市場の予想通り政策金利を1.50%に据え置きました。

■議事要旨や、金融政策に関する報告書等によれば、「3%を小幅に上回る堅調な経済成長、緩やかに改善する失業率と物価」という、RBAの経済見通しに変化はありません。

■RBAは、景気に加えて雇用に対しても前向きの評価を下すようになったものの、重視する失業率と物価については依然、慎重な姿勢を崩していません。当面RBAの金融政策は、中立維持の見通しです。
 
20180824as2
 

【今後の展開】豪ドルは上値の重い展開へ

■トルコリラの暴落等から、豪ドルの対円相場は一時80円を割り込みました。豪州景気は堅調ですが、トルコ情勢や米中貿易摩擦等が当面、豪ドルの重石となる可能性があります。加えて、豪州国内の政局にも注意を払っておく必要がありそうです。

 
20180824as3

 

(2018年 8月24日)

印刷用PDFはこちら↓

堅調に推移する豪州経済(2018年8月)雇用と個人消費が勢いを取り戻しつつある

関連マーケットレポート

2018年 8月16日 鉄鉱石・石炭価格の動向(2018年8月)
2018年 8月 7日 豪州の金融政策は中立を維持(2018年8月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ