インドの経済・市場動向(2018年7月後半)株式市場は高値更新、インド準備銀行は追加利上げへ

2018/07/19

インドの経済・市場動向(2018年7月後半)

20180719as1
 

【ポイント1】インド株式市場は高値更新
景気加速や企業業績改善期待

■インド株式市場は、他のアジアの株式市場が米中貿易摩擦の激化を受けて調整するなか、逆行高となりました。主要株式指数のSENSEXは、12日に過去最高値を更新するなど、堅調に推移しています。インド経済の成長が加速する見通しの下で、ITセクターを中心に業績改善予想が続いており、4-6月期決算への期待が高まったことが背景です。インド証券取引委員会のデータによれば、外国人投資家の売り越しが続くなかで、国内の投信を通じた買いが株式相場を押し上げています。
 

【ポイント2】インドの消費者物価は上昇加速
インド準備銀行は追加利上げへ

■インドの6月の消費者物価上昇率は前年同月比+5.0%と、5月の同+4.9%からやや加速しました。原油高や通貨安を受けた生産コストの上昇が加速の要因とみられます。更に、食料と燃料を除いたコアの消費者物価上昇率でみると、同+6.5%と、インド準備銀行(RBI)の物価目標レンジ(+2~6%)を上回っています。RBIは、6月の金融政策決定会合の議事録で、期待インフレ率の上昇に強い警戒感を示しており、次回8月の金融政策決定会合で6月に続き利上げを実施するとみられます。
 

【今後の展開】株式市場は底堅い展開、通貨は対円でレンジ相場

■株式市場は、RBIによる利上げが見込まれるものの、インド経済の成長加速や企業業績の拡大を背景に今後も底堅い展開が期待されます。

■インドルピーは、米利上げに伴うドル高地合いのなか、対ドルで弱含みで推移してきましたが、RBIの利上げにより、一段の下落には歯止めがかかるとみられます。なお、インドルピーは対円では3月以降もみあいが続いており、今後もレンジ相場が見込まれます。
 

(2018年 7月19日)

印刷用PDFはこちら↓


インドの経済・市場動向(2018年7月後半)株式市場は高値更新、インド準備銀行は追加利上げへ

関連マーケットレポート

2018年 7月13日 インドの『モンスーン』、足元の降雨量はやや下振れ
2018年 7月 4日 インドの経済・市場動向(2018年7月前半)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ