アジア・オセアニアのリート市場は堅調(2018年4月)長期金利上昇のなかでも、業績拡大期待から上昇

アジア・オセアニアのリート市場は堅調(2018年4月)

 

【ポイント1】3市場とも上昇

業績拡大期待が背景

■18年4月のアジア・オセアニアのリート市場を現地通貨ベースでみると、各国・地域の長期金利が上昇したなかでも、景気回復に伴う業績拡大期待を背景に、3市場とも揃って上昇しました。

■シンガポール市場は、1-3月期GDP成長率が18年の政府見通しを上回るなど経済指標が良好で、景気回復期待の高まりを背景に上昇しました。

■香港市場も、2月の小売売上高が市場予想を大幅に上回ったことなどが好感されて、上昇しました。

■オーストラリア市場は、金融政策の現状維持が続くなか、概ね予想通りの業績を受けて、上昇しました。

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【ポイント2】円ベースも堅調

円安で為替効果がプラス寄与

■18年4月の騰落率を円ベースでみると、シンガポール市場が+3.8%、香港市場が+5.7%、オーストラリア市場は
+5.6%と、堅調でした。アジア・オセアニア市場全体では、+5%を上回るリターンとなりました。

■4月の円相場は、日米金利差拡大などを背景に対米ドルで下落するなか、アジアの各通貨に対しても円安となったため、為替効果がプラスに寄与しました。

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【今後の展開】リートの安定的な業績が注目されよう

■アジア・オセアニアリート市場は、金利変動の落ち着きとともに、投資家の視点がリートの安定的な業績に徐々に移ることで、今後も堅調に推移することが期待されます。シンガポール市場は、オフィス市況が底入れし明確な回復基調にあるため、景気の拡大とともに堅調な推移が見込まれます。香港市場は、主要銘柄の好業績がある程度織り込まれているとみられ、概ね横ばい圏の推移が予想されます。オーストラリア市場は、他の市場に対する出遅れ感もあり、底堅い動きになると思われます。

 

(2018年 5月10日)

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