インドの経済・市場動向(2018年4月前半)債券市場は堅調推移、株式市場は持ち直し

2018/04/11

インドの経済・市場動向(2018年4月前半)債券市場は堅調推移、株式市場は持ち直し

20180411as1

【ポイント1】債券市場は堅調な展開

長期金利は一時昨年12月以来の7.1%台まで低下

■昨年秋以降、下落基調が続いてきたインド債券市場は、3月中旬以降堅調な展開となっています。インド政府が発表した18年度上期の国債発行予定額が市場予想を下回ったことや、インド準備銀行が金融政策決定会合でインフレ見通しを引き下げたことに加え、外国人投資家のインド債券の投資上限が引き上げられたことが好感され、債券市場は大きく上昇しました。4月10日には利食いとみられる売りが入りましたが、インドの10年国債利回りは、3月初の7.7%台から、一時昨年12月以来となる7.1%台まで低下しました。
 
【ポイント2】株式市場は持ち直し

インド準備銀行のインフレ見通し引き下げ等を好感

■インド株式市場では、主要株価指数のSENSEXが3月下旬の年初来安値圏から反発し、4月に入り持ち直しの動きが続いています。引き続き米中の貿易摩擦の激化が懸念されるなかで、株式市場の上値は抑えられているものの、インド準備銀行がインフレ見通しを引き下げ、金融政策の引き締め観測が後退したことなどが好感され、買い戻しの動きが優勢となりました。

【今後の展開】株式市場は企業の決算発表が注目される

■インドの3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.0と、景気堅調を示唆しています。米中の貿易摩擦の不透明感は残るものの、経済成長が加速するなか、株式市場では、企業の決算発表が注目されます。ブルームバーグのコンセンサスによれば、18年1-3月期は前年同期比15.8%増益が見込まれています。

■債券市場は、インド準備銀行がインフレ見通しを下方修正したことで、当面現状の中立スタンスを維持するとみられることから一進一退の動きとなり、長期金利はもみ合う展開が予想されます。

(2018年 4月11日)

印刷用PDFはこちら↓

インドの経済・市場動向(2018年4月前半)債券市場は堅調推移、株式市場は持ち直し

関連マーケットレポート

2018年 4月 6日 インフレが落ち着いてきたインドの金融政策(2018年4月)

2018年 3月27日 インドの経済・市場動向(2018年3月後半)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ