雇用の拡大が続く豪州経済(2018年1月)堅調な景気が豪ドルを下支えしよう

2018/01/24

雇用の拡大が続く豪州経済(2018年1月)堅調な景気が豪ドルを下支えしよう

 

【ポイント1】雇用は増勢を維持

個人消費を下支えしよう

 

■2017年12月の雇用者数は、前月比3.5万人の増加となりました。月毎の変動を均したトレンド値は、同2.5万人増となり、失業率を引き下げるのに必要とされる雇用増加数(過去5年間の平均で月間1.5万人程度)を上回りました。企業の景況感指数が高い水準にあること等から、雇用は今後も増勢を維持すると予想されます。一方、失業率は11月の5.4%から5.5%に上昇しましたが、主因は労働市場から退場していた人が復帰してきた(職探しを再開した)ことにあります。労働市場の悪化を示すものではありません。

■労働市場の改善や金利の低位安定等から、個人消費も徐々に上向きつつあります。小売売上高を見ると、17年9月の前年同月比1.6%増から10月の同1.8%増、11月の同2.9%増と勢いを取り戻してきました。

 

 

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【ポイント2】金融政策は中立を維持へ

景気は堅調だが、物価が目標に未達

 

■消費者物価上昇率は、豪州準備銀行(RBA)の目標レンジである+2%~+3%の下限を下回った状態が続いています。直近17年7-9月期も、前年同期比+1.8%でした。

■しかし、RBAは、①企業部門の好調が家計部門に波及するにつれて、経済成長率は加速する、②物価上昇率もRBAの目標レンジに向かって緩やかに高まる、との見方を堅持しています。今後も、RBAは中立の政策スタンスを維持すると予想されます。

 

 

【今後の展開】豪ドルは堅調な展開へ

 

■豪ドルの対円相場は、下値を切り上げる展開となっています。豪州の景気が堅調に推移していること、鉄鉱石等の資源価格が持ち直してきたこと、金融政策がRBAの中立姿勢維持に対して、日銀は緩和姿勢継続の見通しであること、等を踏まえると、今後も堅調な展開が予想されます。

 

 

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(2018年 1月 24日)

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