成長が加速した中国経済（2018年1月）17年の成長率は6.9％、7年ぶりに前年を上回る

【ポイント1】17年のGDPは6.9％成長

7年ぶりに前年を上回る

■中国国家統計局は18日、主要経済指標を発表しました。17年10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.8％と、7-9月期から伸びが横ばいでした。この結果、17年の実質GDP成長率は前年比+6.9％となり、政府目標の「6.5％前後」を上回ると共に、7年ぶりに前年（同＋6.7％）を上回り、成長が加速しました。

【ポイント2】12月の生産、投資はしっかり

小売売上高は減速

■17年1～12月の固定資産投資は前年同期比＋7.2％と、1～11月から伸び率が横ばいでした。全体の約6割を占める民間投資は同＋6.0％と、前月（同＋5.7％）から加速しました。

■12月の鉱工業生産は前年同月比＋6.2％と、11月（同＋6.1％）から伸び率が小幅に拡大しました。17年通年は前年比＋6.6％でした。

■一方、12月の小売売上高は同＋9.4％と11月（同＋10.2％）から減速しました。17年通年は前年比＋10.2％と高水準でした。

【今後の展開】18年は情報技術産業が景気を下支えしよう

■中国経済の成長率については、17年初の市場予想は前年比＋6.5％でした（ブルームバーグ調べ）。＋6.9％成長は予想を＋0.4％上回ったことになり、中国経済の好調さがうかがわれます。

■18年は、習近平指導部が企業債務の削減や環境規制の強化を進める方針を掲げる一方で、中央経済工作会議では質の高い経済成長を目指すことを決定しており、情報技術産業の高成長が景気の下支え要因として働くことが見込まれます。このため、中国経済は緩やかな減速にとどまる見通しです。弊社は18年の成長率を＋6.7％と予想しています。

(2018年 1月 19日）

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