2017年のリート市場の振り返り グローバルは緩やかな上昇、アジア・欧州リートが堅調
2017年のリート市場の振り返り グローバルは緩やかな上昇、アジア・欧州リートが堅調
【ポイント1】グローバルは緩やかな上昇
円ベース騰落率は+3.7%
■2017年のグローバル・リート市場は、世界的に景気が回復し、長期金利が安定して推移する中、緩やかに上昇しました。円ベースの騰落率は+3.7%となっています(12月22日時点)。
■ドル円相場が前年末に比べやや円高となったため、為替効果は小幅マイナスに寄与しました。
【ポイント2】アジア・欧州が堅調
米国は横ばい、日本は下落
■17年のリート市場の騰落率(円ベース)を国や地域別でみると、まちまちの動きとなっています。
■米国市場は、長期金利の上昇は限定的だったものの、小売セクターが低迷したため上値の重い展開となり、年初来騰落率は0.0%と横ばいでした。
■アジア・パシフィックのリート市場は、堅調な景気を背景とした不動産市況の活況などから投資資金が流入し、+18.2%と堅調でした。
■景気の好調な欧州市場も+17.7%と堅調でした。ただし、欧州市場は、円安・ユーロ高となった為替効果が大きくプラスに寄与しました。
■日本市場は、投資信託の売り越しによる需給関係の悪化で、▲7.2%と大きく下落しました。
【今後の展開】適温相場が続き、投資資金の流入持続が期待される
■2018年のリート市場は、世界的に堅調な景気と緩やかな金利上昇という適温相場の下で、賃料収入の伸びや不動産市況の上昇に伴う物件売買などを通じた利益成長が見込まれるため、引き続き投資資金が流入する展開が期待されます。需給関係の悪化が嫌気され大きく出遅れた日本市場は、バリュエーションから見た割安感が強まっており、資金を引きつける可能性があります。
(2017年 12月 26日)
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