日銀の金融政策(2017年12月) 日米金利差の拡大が続く見込み

日銀の金融政策(2017年12月) 日米金利差の拡大が続く見込み

 

【ポイント1】金融政策は現状維持

市場の予想通り

 

■日銀は21日、市場の予想通り、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度に操作する金融調節を維持します。また、長期国債を買い増すペースも年約80兆円を目途とすることを据え置きました。

 

 

 

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【ポイント2】設備投資は上方修正

公共投資は下方修正

 

■日銀は、国内の景気判断を据え置き、景気は緩やかに拡大しているとの見方を維持しました。需要項目別では、設備投資は「増加傾向を続けている」(前回は「緩やかな増加基調にある」)と上方修正しました。7-9月期GDP二次速報における設備投資の上方修正などを踏まえたものと見られます。一方、公共投資は下方修正しました。

■日銀は消費者物価(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続するとしています。

 

 

 

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【今後の展開】日米金利差の拡大が続く見込み

 

■日経平均株価は9月以降上昇が加速し、11月9日に一時23,000円台を回復、その後も高値圏にあります。海外景気の回復による輸出の好調さや市況回復などが、株式市場のサポート材料となったと見られます。

■日銀は今後も目標達成に向けて、金融緩和を継続していくと見られます。一方で、米国では景気拡大を背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)は、12月12日、13日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、FFレートの誘導目標値を0.25%引き上げました。FRBは、2018年以降も追加の利上げを実施すると見られ、金融政策の違いによって今後の日米金利差は拡大する方向にあると考えられます。この金利差拡大は円安・株高要因になりそうです。

 

 

 

(2017年 12月 21日)

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