2018年アジア経済の見通し 18年の新興国アジアは6.9%成長へ加速

2017/12/20

2018年アジア経済の見通し 18年の新興国アジアは6.9%成長へ加速

 

【ポイント1】アジア経済は回復基調

内外需とも好調

 

■2017年のアジア経済は回復基調が続いています。7-9月期の実質GDP成長率(前年同期比)は、中国・香港を除くアジアの国・地域で4-6月期から加速しました。堅調な欧米景気や安定した中国経済を背景に輸出が伸びている上に、落ちついたインフレ率と低金利の下で個人消費や投資が好調なことが背景です。17年の新興国アジア及びNIESの実質GDP成長率はそれぞれ+6.8%、+3.0%と16年から加速する見通しです。

 

 

 

20171219as1

 

 

【ポイント2】インフレ率が安定

17年は低金利政策を維持

 

■17年のアジア各国・地域のインフレ率は概ね安定的に推移しています。原油価格が落ち着いていたことや食品価格の下落に加え、通貨高がインフレの押し下げ要因となりました。ただし、18年は景気拡大に伴いインフレ率はやや加速するとみられます。

■多くの中央銀行は、米国の利上げが着実に進む中でも、インフレ率の安定を背景に緩和的な金融政策を維持してきました。しかし、韓国が11月末に約6年ぶりの利上げに踏み切るなど、18年は他の中央銀行の一部も利上げに動きそうです。

 

 

【今後の展開】18年の新興国アジアは6.9%成長へ加速

 

■18年のアジア経済は、引き続き世界景気の拡大に伴う外需に加え、低インフレに支えられた個人消費や好調な企業収益、インフラ需要を背景とした投資など内需の増加により、景気拡大を続ける見込みです。18年の実質GDP成長率は、インドやアセアンが牽引し、新興国アジアが+6.9%に加速する一方、NIESは中国景気減速の影響などから+2.7%にやや鈍化すると予想しています。

■18年のアジア各国・地域の金融政策は、景気拡大とインフレ率の加速が予想される中で、フィリピンが利上げに動く見込みであるほか、インドやマレーシアも利上げを行う可能性があります。

 

 

 

(2017年 12月 19日)

印刷用PDFはこちら↓

今日のマーケット・デイリー 2018年アジア経済の見通し 18年の新興国アジアは6.9%成長へ加速

関連マーケットレポート

2017年12月14日 最近の指標から見る中国経済(2017年12月)

2017年12月01日 インドのGDP成長率(2017年7-9月期)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ