最近の指標から見る中国経済(2017年12月)景気は緩やかに減速するものの、底堅さを維持しよう
最近の指標から見る中国経済(2017年12月)
【ポイント1】固定資産投資は小幅減速
民間投資がやや減速
■17年1~11月の固定資産投資は前年同期比+7.2%と、1~10月(同+7.3%)から伸び率が小幅に鈍化しました。
■内訳をみると、インフラ投資は同+20.1%と堅調でしたが、固定資産投資の約6割を占める民間投資が同+5.7%とやや減速しました。
【ポイント2】鉱工業生産も伸び鈍化
消費は底堅い動き
■11月の鉱工業生産は前年同月比+6.1%と、10月(同+6.2%)から伸び率が小幅に縮小しました。大気汚染の改善のため中国政府が実施した環境保護政策の影響を受けていますが、生産の減速は今のところ限定的です。
■11月の小売売上高は前年同月比+10.2%と、10月(同+10.0%)から伸び率がやや拡大しました。11月11日の「独身の日」のインターネットセールスが好調であったように、小売売上高は底堅さを維持しています。
【今後の展開】景気は緩やかに減速するものの、底堅さを維持しよう
■11月の固定資産投資や鉱工業生産の伸び率は引き続き前月を下回り、中国景気が緩やかに減速している姿が示されました。中国政府は10月1日から18年3月31日にかけて、地域限定で鉄鋼など一部の産業において環境保護のために生産抑制を行っています。この環境保護政策が当面景気を押し下げる方向に働くと考えられます。
■ただし、中国政府は積極的な財政政策の方針を維持しており、生産抑制が大きくなる場合には財政出動により景気を下支えするとみられます。今後も景気は緩やかに減速するものの、中国政府の政策調整により下振れは回避され、安定的に成長する見通しです。
(2017年 12月 14日)
印刷用PDFはこちら↓
今日のマーケット・デイリー 最近の指標から見る中国経済(2017年12月)景気は緩やかに減速するものの、底堅さを維持しよう
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会