米国の金融政策(2017年12月)政策金利を0.25%引き上げ、緩やかな利上げを継続へ

2017/12/15

米国の金融政策(2017年12月)政策金利を0.25%引き上げ、緩やかな利上げを継続へ

 

【ポイント1】政策金利を0.25%引き上げ

今年3回目の利上げ

 

■12月12日~13日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り、政策金利(FFレート)の誘導レンジを0.25%引き上げ、1.25%~1.50%とすることを決定しました。利上げの決定に対しては、「据え置き」を主張して2票の反対票が投じられました。

 

 

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【ポイント2】成長率予想は上方修正

物価、金利見通しは据え置き

 

■公表された声明文では、「経済は堅調な速度で成長」と評価しました。ハリケーンについては、「経済活動や物価に影響を及ぼしたが、経済の見通しを大幅に修正させるほどのものではない」と述べています。

■FOMC参加者の経済予測は、9月時点に比べ成長率が上方修正、失業率は下方修正されました。現在、米議会で審議されている税制改正(減税等)の影響を反映させたと見られます。

■成長率見通しは上方修正されましたが、物価、政策金利に関する参加者の見通しには変更はほとんどありませんでした。2018年については、9月時点と同様に3回の利上げ予測が多数を占めました。

 

 

 

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【今後の展開】「緩やかなペースでの利上げ」が継続される見通し

 

■FOMC参加者の経済予測等から判断すると、「緩やかな景気拡大、物価上昇のもとで、緩やかな利上げの継続」という基本観に変化はないようです。利上げが継続されても、そのペースが緩やかなものにとどまるのであれば、金融・為替市場が大きく混乱する可能性は低いと考えられます。

■今回の決定は事前の予想通りでしたが、FOMCで成長率見通しが上方修正されたにもかかわらず、物価、政策金利の見通しが据え置かれたこと、同日発表された物価指標が市場予想を下回ったこと等を受け、13日の米国市場では、株価、債券価格がともに上昇(債券利回りは低下)しました。

 

 

 

 

 

(2017年 12月 14日)

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