史上最高値を更新した米国株式市場 米税制改革法案成立後は再び業績に注目
史上最高値を更新した米国株式市場 米税制改革法案成立後は再び業績に注目
【ポイント1】史上最高値を更新
大型株は総じて堅調
■米国株式市場は、12月に入ってからも堅調に推移しています。NYダウ工業株30種や大型株指数であるS&P500種、ラッセル1000は12月11日に史上最高値を更新しました。
■一方、小型株指数(ラッセル2000)や中小型株指数(ラッセル2500)も11月30日に史上最高値を更新しました。
【ポイント2】中小型・大型株の業績は堅調
小型株の業績見通しも好転
■米国株式市場を支えている企業業績は依然として好調です。11月上旬には、小型株の業績見通しが一時下振れました。これは米税制改革法案に対する期待の低下などが要因でした。その後、米税制改革法案は11月16日に下院本会議を通過し、12月2日には上院本会議を通過したことで、法案成立の可能性が高まり、小型株の予想利益も上方修正されました。
【今後の展開】米税制改革法案成立後は再び金融政策や業績に注目
■上下院は両院協議会で法案のすり合わせを行い、上下院で採決を行う見通しです。これにより、18日の週にも税制改革法案が成立する可能性が高まっています。
■焦点は、法人税率の引き下げを開始するタイミングや法人税率などです。どのような内容となるかが注目されますが、税制改革法案が成立すれば、マーケットの注目点は、再び金融政策や業績見通しに立ち返ると思われます。
■12月12日から13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、今年3回目となる利上げが予想されています。同時に経済見通しも発表され、FOMCメンバーが利上げの時期やスピードをどのように見ているかが注目されます。
■年が明ければ、2017年10-12月期の業績発表となります。世界経済の回復と情報技術セクターがけん引する業績見通しに対して、確信度の高まりを見極める展開となりそうです。
(2017年 12月 12日)
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