最近の指標から見る米国経済(2017年11月)個人消費と設備投資を軸に拡大を継続
最近の指標から見る米国経済(2017年11月)個人消費と設備投資を軸に拡大を継続
【ポイント1】雇用は増加基調を維持
年末商戦の見通しも良好
■2017年10月の非農業部門雇用者数は前月比26.1万人増となりました。ブルームバーグ集計による市場予想の同31.3万人増を下回りましたが、9月実績が速報値の同3.3万人減から同1.8万人増に、5.1万人ほど上方修正されたことを考慮すると、ほぼ市場の予想通りだったといえます。
■良好な雇用・所得環境を背景に、感謝祭(今年は11月23日)の翌日から始まった年末商戦の見通しも良好です。全米小売業協会(NRF)によれば、17年の年末商戦は前年同期比3.6%~4.0%の増加が予想されています。一昨年の同3.2%増、昨年の同3.6%増を上回る見込みです。
【ポイント2】+3%程度の成長を持続
個人消費と設備投資が揃って拡大
■アトランタ地区連邦準備銀行が、リアルタイムの経済成長率を捉えるために開発した経済モデル「GDPナウ」によると、17年10-12月期の米実質GDP成長率は前期比年率+3.4%と、7-9月期の同+3.0%から加速する見通しです。車の両輪に相当する個人消費と設備投資が、揃って拡大基調にあるからです。
【今後の展開】緩やかな利上げを継続へ
■米経済が完全雇用の状態に到達したと見られることを踏まえると、12月12日~13日開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げが決定されると考えられます。その後も利上げは継続される見込みですが、インフレが低い水準で落ち着いているため、そのペースは緩慢と予想されます。
(2017年 11月 28日)
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