『チャイナ・セブン』と習近平総書記1強体制

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中国の第19回共産党大会は24日閉幕し、習近平総書記の名前を冠した政治思想を盛り込んだ党規約改正を採択するとともに、約200名の新たな党幹部となる中央委員を選出しました。25日には、約8,900万人の党員の頂点に立つ、最高指導部である政治局常務委員7人(『チャイナ・セブン』)が選出され、権威が一段と強化された習指導部の2期目がスタートしました。

【ポイント1】1中全会で『チャイナ・セブン』を選出

バランスを取った配置

■新たな中央委員204人は25日、中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開催しました。中央委員の中から『チャイナ・セブン』 の7人とそれを含む政治局員25人を選出し、2期目の習指導部が発足しました。

■最高指導部『チャイナ・セブン』には、習氏と李克強首相が留任したほか、栗戦書・中央弁公庁主任(67)、汪洋副首相(62)、王滬寧・中央政策研究室主任(62)、趙楽際・中央組織部長(60)、韓正・上海市党委員会書記(63)の5人が政治局員から昇格しました。7人のうち習氏に近いのは栗、趙両氏で、共青団系は李氏と汪氏、また、韓氏は江沢民・元総書記に近く、王氏は中立的とされます。様々な派閥から配置しておりバランスを取った形です。

 

【ポイント2】次世代リーダーは入らず

王岐山氏も外れる

■『チャイナ・セブン』には、50代で、次世代のリーダー候補として注目された重慶市トップの陳敏爾氏や、広東省トップの胡春華氏は選出されませんでした。このため習氏が長く中国の最高指導者を続ける可能性が出ています。

■一方、事前に報じられた通り、習氏に近い王岐山氏(69)は『チャイナ・セブン』を外れました。王岐山氏を巡っては、「党大会で68歳以上は退任する」という慣例を守るかどうかが注目されていました。慣例に従えば、現在64歳の習氏は3期目に最高指導者を外れると考えられるからです。

 

 

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【今後の展開】習近平総書記の1強体制が続く

■習氏は、『チャイナ・セブン』の新メンバー5人のうち、栗氏、趙氏と近いほか、他の3人とも関係は悪くないとされます。また、『チャイナ・セブン』の1階級下の政治局員25人にも多数の側近を抜てきしました。これまでの第1期体制に比べ、自らの意向をより強く反映しやすい布陣となり、習氏の1強体制が一段と強化されました。

■『チャイナ・セブン』に、後継となる次世代のリーダー候補が選出されなかったため、歴史的指導者に並ぶ権威を得た習氏は、5年後の3期目以降も中国の最高指導者であり続ける可能性があります。

 

 

 

 

(2017年 10月 27日)

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