金利上昇局面での米国中小型株市場 中小型株の相対的に高い利益成長に期待

金利上昇局面での米国中小型株市場 中小型株の相対的に高い利益成長に期待

 

【ポイント1】主要株価指数は5日に史上最高値を更新

経済指標の上振れ、税制改革に対する期待が背景

 

■10月第1週の米国株式市場は、米ISM景況感指数などの経済指標が上振れたことや、トランプ政権の税制改革に対する期待が続いたこと等を背景に、堅調に推移しました。NYダウ、S&P500、ラッセル2500(代表的な中小型株指数)、ラッセル2000(代表的な小型株指数)などの株価指数は、5日に最高値を更新しました。

■6日に発表された9月の非農業部門雇用者数は前月比▲3.3万人となり、市場予想(同+8.0万人、ブルームバーグ集計)を下回ったことで株式市場は下落しました。ただ、今回の雇用者数の減少は、ハリケーンによる影響を受けた一時的なものである可能性が高く、株式市場への影響も限定的と思われます。

 

 

【ポイント2】金利上昇局面で堅調な米国株式市場

大型株の騰落率を上回る中小型株

 

■米景気の基調は強いと見られることから、米連邦準備制度理事会(FRB)は引き続き金融政策の正常化を進める見込みです。

■1997年以降の4回の金利上昇局面で、米国株式の騰落率はすべてプラスです。この期間の金利上昇局面は景気拡大局面であり、業績の拡大を伴うことで株式市場には好環境です。

■その局面では、中小型株の騰落率が大型株を上回りました。金利上昇局面は、金利コストや賃金コストなど様々なコスト負担の増加が想定されますが、中小型株はそうしたコストを上回る利益が期待できる、競争力のある企業が相対的に数多く存在するためと考えられます。

 

 

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【今後の展開】中小型株の相対的に高い成長率に期待

 

■今後は緩やかに金融政策が正常化される見通しです。景気の拡大が続く中、緩やかに金利が上昇すると思われますが、コスト負担を上回る中小型株の高い利益成長に期待が集まりそうです。

 

 

 

(2017年 10月 11日)

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