インドネシアの金融政策は予想外の2会合連続利下げ(2017年9月) 債券市場への資金流入とルピアの底堅い推移が見込まれる
インドネシアの金融政策は予想外の2会合連続利下げ(2017年9月)
【ポイント1】2会合連続の利下げ
前回に続き市場の予想外
■インドネシア銀行(中央銀行、以下中銀)は22日の金融政策決定会合で、政策金利(7日物リバースレポ金利)を0.25%引き下げ、4.25%としました。利下げは2会合連続です。市場予想(ブルームバーグ集計)では、27名中20名が据え置きを予想しており、前回会合に続き予想外の利下げとなりました。
【ポイント2】経済は堅調に推移
物価は中銀目標レンジ内で推移
■インドネシア経済は堅調に推移しています。17年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+5.01%でした。中銀は経済見通しについて、17年は同+5.0~5.4%、18年は同+5.1~5.5%と、今後成長が加速すると見ています。
■また、物価を見ると、8月の消費者物価指数は前年同月比+3.82%と、中銀の目標レンジ(4%±1%)に収まって推移しています。中銀は、当面目標レンジ内での推移が続くと見ています。
【今後の展開】債券市場への資金流入とルピアの底堅い推移が見込まれる
■中銀は、「政策金利水準はインフレ見通しなどと整合的」と述べていることもあり、政策金利は当面据え置かれると見られます。ただし、今後インフレ率が下振れるようであれば、追加の利下げも考えられます。
■中銀は、海外から債券市場に資金が流入しており、通貨ルピアの安定に貢献したと述べています。インドネシア債券市場への資金流入ペースは加速しており、10年国債利回りは低下傾向にあります。今後も堅調な経済成長と物価の安定などを背景に、インドネシア債券市場への資金流入は続きそうです。また、インドネシアルピアも底堅い推移が見込まれます。
(2017年 9月 26日)
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