日銀の金融政策(2017年7月)日米金利差の拡大は円安・株高要因

日銀の金融政策(2017年7月)日米金利差の拡大は円安・株高要因

 

【ポイント1】金融政策は現状維持

市場の予想通り

 

■日銀は20日、市場の予想通り、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度に操作する金融調節を維持します。また、長期国債を買い増すペースも年約80兆円を目途とすることを据え置きました。

 

 

 

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【ポイント2】実質GDP見通しは上方修正

物価見通しは下方修正

 

■同日、日銀は「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」を発表しました。景気の拡大は続いており、18年度までの期間を中心に潜在成長率を上回る成長を続けるとして、18年度、19年度の実質GDP成長率見通しを上方修正しました。

■物価については、日銀は前回の展望レポート(4月)以降、企業の賃金・価格設定スタンスが慎重なものにとどまっていると指摘し、見通しを引き下げました。物価安定の目標である2%程度に達する時期は1年繰り下げて2019年頃としました。

 

 

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【今後の展開】金利差拡大は円安・株高要因

 

■20日のTOPIX(東証株価指数)は約2年ぶりの高値となる1633.01ポイントで終了しました。日銀は今後も目標達成に向けて、金融緩和を継続していくと見られます。一方で、米国では景気拡大を背景に、連邦準備制度理事会(FRB)は9月以降の連邦公開市場委員会(FOMC)で保有資産の削減か、追加の利上げを実施するとみられます。日米金利差の拡大が円安要因となりそうです。金融政策の違いによって今後の日米金利差は拡大する方向にあると見られます。この金利差拡大は円安・株高要因になりそうです。

 

 

(2017年 7月20日)

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